HARG療法と植毛、どっちを選択すればいいのかと悩んでいる人が多いと聞きます。

体質、ただ。自毛植毛は日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインでは推奨度Bにランクインしていますが、HARG療法はガイドラインでは取り上げられていません。

行なわないようにという推奨度Dにも入っていません。何故、自毛植毛が効果有りで、HARG療法がランク外なのか考えてみたいと思います。

HARG療法について

2006年から始まった治療法です。開発者は日本医療毛髪再生研究会会長で医学博士の福岡大太郎氏です。

但し、どこの医療機関でもHARG療法が受けられるというわけではありません。技術レベルを揃える必要があり、「日本医療毛髪再生研究会」の認定を受けた医療機関のみがHARG療法を施すことができることになっています。認定を受けた医療機関は全国で170以上と言われています。

 

HARG療法の治療期間

HARG療法の治療期間は人それぞれですが、半年~一年で月一度の通院で継続していきます。

ちなみに自毛植毛の治療期間は数日〜数カ月ですが、通常、一回の手術で治療は終了し、それ以後は手術の経過観察のみということになります。

値段もHARGフィナステリドやミキシジルによるAGA薬物治療よりもはるかに高い治療になります。価格は医療機関によってマチマチですが、一回に60万円の治療を数回受けたという患者さんがおられます。

値段のことはさておいて……

 

HARG療法は毛髪再生治療

毛髪の再生治療はヨーロッパや韓国などで進んでおり、アレルギーをおこすこともなく、安全性の高い治療法の一つとして確立されています。

それゆえに男女問わず、施術ができ、円形脱毛症等の治療にも効果的と言われています。

AGAを発症している脱毛部位にHARGカクテルを注入します。カクテルに入っている成長因子などの毛髪を再生させる成分が毛乳頭細胞を刺激し、毛母細胞へ毛の成長を促す働きを補助します。

毛母細胞は毛乳頭の司令によって細胞分泌(増殖)を始め、休止状態から脱出し、成長期へと移行します。

 

HARGカクテルについて

休止期の脱毛状態の毛穴にHARG特製のカクテルを注入します。

このカクテルにはどんな物質が入っているのでしょうか?

 

AAPE:健常な成人女性の脂肪幹細胞から抽出されたたん白質です。

AAPEには毛髪の成長を促す色んな成長因子が含まれています。

成長因子;FGF/POGF/KGF/HGF/VEGFなど

幹細胞とは臓器や組織にいずれなっていく細胞のことです。

  • ブフロメジル:末梢血管拡張薬の一つ。血管を広げ、乳頭細胞や毛母細胞に栄養を運ぶ役目。
  • シスチン;アミノ酸の一種です。髪の毛はほとんどケラチンというたん白質でできています。シス珍はそのケラチンの構成成分の一つです。
  • ビタミンH:別名ビオチンとも言われ、ビタミンBの複合体で、毛髪の成長を促すビタミンです。
  • ビタミンB類

B2→頭皮についた過剰な皮脂を分解し。細胞の代謝を促します。

B6→たん白質を取り込み、ケラチンの構成を促します。」

ビタミンBの仲間である葉酸も良質な毛髪を作り出します。

その他にもHARG療法のカクテルにはビタミンCやE、コエンザイムQ10などが含まれています。また、女性にも安全に使用できるという点を盛んにアピールしています。

 

HARG療法の問題点

あちこちのサイトを見ると、HARG療法は99.9%の効果が得られると掲載されている一方で、ミノキシジルやフィナステリド等の薬物の力が必要と、HARG療法は目立った効き目がないとするサイトもありました。

特に「安全性」が高いということを強調していますが、治療費が高価であるだけに安全性の上にさらに効果が上乗せされなければ、他の専門医や研究者の目にとまりにくいと考えます。

 

HARG療法は併用薬ありで一人前?

色々、調べてみると、HARG療法のみで効果が無かった場合、ミノキシジルやフィナステリドなどとの併用が無かったからとHARG療法を施した医師から説明を受けたというケースが割と多いようでした。HARG療法自身の効果を疑いながら、HARG療法を患者さんに行っているということになります。

成長因子は、確かに増毛効果があると認められています。ただ、AGAに対する効果はいま一つなのではと考えられています。

AGAの場合、育毛や発毛ばかりに目を向けていてはあまり効果がありません。AGAの原因に脱毛を促進させる物質への攻撃も考えなくてはいけません。その点、フィナステリドはジヒドロテストステロン(DHT)という脱毛最大原因物質の生成を抑えます。

また、ミノキシジルも血管拡張作用だけでなく、毛母細胞に直接作用して増毛効果を現すわけです。

そのため、HARG療法はフィナステリドやミノキシジルとの併用が効果的とされています。

参照URL: 毛髪の再生医療にも活用される成長因子 http://www.iimono-shokai.com/seichoinsi/

 

HARG療法のみと薬物療法のみだとどっちが効果的?

ということになります。HARG療法が併用薬の力を借りずに、十分な発毛効果を出現させるというのでなければ、高価なHARG療法を行う意味がありません。

高価なHARG療法にフィナステリドなどを併用して、フィナステリドなどの力で発毛効果が促進されるのであれば、薬物治療を専門医の下で受けるほうが経済的で効果があると考えてしまいそうになります。

 

HARG療法か?自毛植毛?

さあ、どちらを選択しましょうか?

自毛植毛で効果が無かった人が、HARG療法を行えば、効果があるかもしれないと掲載されたサイトもありました。

それならば、逆のHARG療法で効果が無かった人が、自毛植毛で効果があったというケースもあるでしょう。

自毛植毛も高価な治療ですが、一度の手術でよく、男性ホルモン受容体のない後頭部の毛根を使用するという素人でもわかる理論の展開に説得力のある治療法と言えます。

ただ、自毛植毛が手術というからには、薬物治療以上に肉体的負担は強いでしょう。HARG療法も痛みはあるようですが……。

 

HARG療法はこれから

自毛植毛は、日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインでは推奨度Bランクにあります。それだけ治療法が確立されているということです。

とはいっても、自毛植毛の手術がうまくいかなかったという声もあります。おそらく手術を行なう医師の手技の違いがあると考えられます。

HARG療法は他の薄毛治療ほどまだ浸透しておらず、臨床データもまだまだ不足しているようです。近い将来、HARG療法が併用薬の力を借りずに、それなり効果をあげる時が来るでしょう。

専門医や研究者たちが研究開発を続けた結果、HARG療法にしっかりとした肉付けができたその上に併用薬の使用でAGAにも効果がある最強の治療法になるときがくるでしょう。

なぜなら、ips細胞を筆頭にこれからは再生医療が王道を行く時代がもう目の前に来ているからです。

 

高価な治療法の選択

自毛植毛もHARG療法もたいへん痛い出費となります。

AGAを治したいという主な世代は子供が成長期の段階、また、家のローンなどでAGAに使用するお金の工面に翻弄している人が少なくありません。

また20歳代からAGAに悩む人たちなどは結婚等の将来設計のための貯蓄が必要となるので、高価な治療法の前では、グーも出ません。そのため、安価な個人輸入可能な安い薬で何とかしようとしています。

高くても効果があるとはっきりしていれば、どちらを選択するにしても迷いません。そのためには正しい情報を入手することが大切です。

そういう意味では、書く側の私達も責任重大だと感じています。

 

まとめ

冒頭に書きました「何故、自毛植毛が効果有りで、HARG療法がランク外なのか」ということですが、現在、学術的には明らかではありますが、HARG療法がさらに進化を遂げ、再生治療の中でゆるぎない地位を築いてほしいものです。

それを一番願っているのはAGAに悩んでいる大勢の人たちです。