現在、資生堂が2018年にむけて毛髪の新しい再生医療を準備している最中です。

今までもHARG治療という毛髪の再生治療はありました。

脂肪幹細胞から取り出した成長因子や色んな栄養素を頭皮に注入し、発毛を促進するというものですが、非常に治療期間が長い、効果の程も「あり」と言い切れないなどという話も耳にします。

また、大体のところがHARG治療とフィナステリドとの併用で、HARG治療だけでは毛髪の再生能力はないのではと、HARG治療を受けた患者さん自身がそう言われることも。

そんな最中に、2014年に厚生労働省が「再生医療新法」を施行。これは非常に画期的な法律です。

この法律のおかげで、今まで医療機関でしかできなかった細胞の培養加工等が、企業でも実施できるようになったのです。

この法律の下で資生堂がAGAなどの脱毛症の治療を可能にするため、カナダの企業と共に毛髪再生の研究に現在、取り組んでいます。

資生堂が取り組む新たな方法の解説

どのようなものか、ざっと簡単に説明しますと……

医師が脱毛症患者さんの後頭部の毛髪を頭皮の部分から5mmほど採取します。

それを資生堂は研究所に持って帰り、その採取した試料の毛乳頭にくっついている毛球部毛根鞘細胞を培養して増やし、それを医師の手で再びその患者さんの頭皮に戻すというもののようです。

 

頭皮に埋められた毛球部毛根鞘細胞は、毛乳頭細胞から毛母細胞へと活性化を進めていき、毛包のミニチュア化等を阻止して、健全な毛髪を再び蘇らせるという画期的な治療法ということです。

ただ、このような最先端技術の医療を受けるには自由診療であることも考えると、かなり相当の費用がかかると考えられます。

資生堂はいずれ費用を下げると話しておられますが……。

下げたとしてもフィナステリドやミキシジルなどにかかる費用とは、足元には及ばないぐらいの費用はかかると考えられます。

 

この再生治療に全ての脱毛症に有効なのでしょうか?

例えば、髪は薄くて所々、頭皮の上に毛髪が出ていないように見えている場合でも頭皮の下に幹細胞がある限り、この治療は期待できます。

しかし、ツルツルに全頭がハゲていて毛穴も見当たらない人は、幹細胞などが入った毛包が無いのでこの治療も効果なしといえます。この治療には自分の毛包が必要です。

 

では、このような人には全く治療法がないのでしょうか?

ここであのノーベル賞を受賞された山中教授の代名詞とも言われるIPS細胞(万能細胞)が登場します。

2013年、慶応大学病院皮膚科の大山学純教授がIPS細胞を用いて、毛包を再生しました。

生えてきた毛髪は元、生えていた毛髪よりも1/20の太さしかなかったようですが、何もなかったところに毛包を作り出し、髪まで生えたという事実は、暗いだけだった部屋に突然、光明が射したような感じさえします。

 

まとめ

なかなか前に進まないと言われていたAGAをはじめとする脱毛症に対して、企業や研究者たちが総動員で励んでいる姿に私たちはエールを送りたいものです。