「卵」は非常に便利な食材です。価格が安く、栄養が豊富で「完全栄養食」の異名を持ちます。

加工しやすくバリエーション豊富、それでいて美味しいと来ますから、多くの家庭の冷蔵庫に卵が常備されていることでしょう。

私も常に卵は切らさないようにしています。そんな卵は、抜け毛対策としても有効な食材なのです。

タンパク質と亜鉛

卵にはタンパク質と亜鉛が含まれています。この2つの栄養、特にタンパク質は髪の毛の成長に欠かせない栄養です。

髪の毛も細胞分裂によって伸びていくため、その材料たるタンパク質は欠かせません。しかし、タンパク質があれば髪の毛が伸びるかといえばその限りではありません、タンパク質の合成には亜鉛が必要であり、亜鉛が不足していてはタンパク質も単なる宝の持ち腐れです。

この両方を一度に摂取できるため、髪の毛の成長にとって卵は重要な意味を持つと言えるのです。

 

ビオチンの働き

卵の黄身の部分には「ビオチン」というビタミンの一種が含まれています。この栄養は、髪の毛にとって非常に大きな役割を持っています。

まず、皮膚の代謝を活性化して、皮膚の健康を維持します。これは頭皮にも同じ事が言えるので、ビオチンは頭皮の健康維持に役立ちます。

また、皮下組織の毛細血管を太くして血流を良くします。前述のように髪にも栄養は必要で、それを運んでいるのは血液です。血流が良くなることで栄養がきちんと行き渡るようになります。

さらに、髪の毛の寿命を延ばす働きもあります。このように、ビオチンには髪や頭皮に対して数多くの恩恵を与えるのです。しかし、卵においては一つ注意したいことがあります。それは、卵の白身に含まれる「アビジン」という成分です。これはタンパク質の一種なのですが、ビオチンとの親和性が高いのです。

簡単に言えば、アビジンはビオチンの吸収を阻害します。

つまり、いくら髪に良い栄養であるビオチンを摂取しても、同時にアビジンを摂取すると吸収できなくなるのです。

ただし、アビジンは熱によって変質し、ビオチンとの親和性を失います。要するに、きちんと加熱調理した卵であればビオチンの摂取において阻害効果はないということです。ちなみに、ビオチンは熱に強い栄養なので安心です。

 

抗酸化作用のあるミネラル分「セレン」

卵には、抗酸化作用のあるミネラルの一種である「セレン」が含まれています。抗酸化作用のある成分は、体内で活性酸素を除去します。

活性酸素は増えすぎると正常な細胞を攻撃して、これが老化現象の原因となります。頭皮環境を悪化させたり、血行を悪くしたりと、髪にも無関係ではありません。

抗酸化作用のあるセレンだけでなく、同時に摂取することで抗酸化力を上げることのできる「ビタミンE」も少なからず含まれているため、体内の活性酸素の除去に役立てることができます。

 

コレステロールはどうなの?

「卵は1日1個まで」という感じの話を聞いたことはありませんか?

これは、卵1.5個で1日の摂取コレステロール量に相当することから言われているものと思われますが、実際に食べたもののコレステロール全てが吸収されるわけではなく、1日2~3個程度なら食べても問題ありません。

もちろん、コレステロール値自体は高いので、何個も食べて良いというわけではない点には注意が必要です。

 

まとめ

卵には髪の材料であるタンパク質と、その合成のために必要な亜鉛が同時に含まれています。

また、黄身に含まれるビオチンというビタミンには髪や頭皮に多大な恩恵をもたらしますが、白身に含まれるアビジンというタンパク質は加熱しないとビオチンの吸収を阻害します。

ミネラルの一種であるセレンは抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素の除去が可能です。コレステロール値は高いですが、1日2~3個なら問題ありません。