ケラチンは髪の主成分で、18種類のアミノ酸が連なっているたん白質です。

髪の成分のうち、90%がケラチンといわれています(残りの10%は、微量元素や水分、メラニン色素などで構成)。

ならば、、髪の主成分はたん白質だから、たん白質をしっかり摂るように心がけなければと考えます。

ところが、ケラチンはたん白質ばかりを摂っていたのでは一向に作られないのです。

このあたりをきちんと理解すると、ワンランク上の育毛剤の選択、たん白質の摂り方が習得できることと間違いなしです。

食べたたん白質がどのようにして髪の毛になる?

肉魚、卵、豆類などのたん白質を食べます。たん白質の形では体内の奥深くに入って(吸収)いくことができません。

では、どのようにしたら、吸収されるのかと言えば、たん白質の元の姿といえるペプチドやアミノ酸の形にまで消化酵素などによって分解されることです。

このアミノ酸は肝臓を通って、それぞれの部位、例えば、臓器、皮膚、爪、髪の毛などの部位に運ばれ、そこで、それらの形になるため、再びたん白質が作られていきます

この字面だけを見ると、食べたたん白質が最終的にはそのまま爪や髪の毛になっていると思われますが、実は、アミノ酸まで分解され、再び、たん白質(ここではケラチン)になるとき、たん白質以外の物質が必要になるのです。

 

再び、たん白質(ケラチン)になるために必要な物質とは?

①亜鉛

亜鉛は薄毛改善に重要な物質です。育毛剤だけでなく育毛サプリにもよく含まれている成分です。

亜鉛の育毛効果に関連する作用機序は二つあります。

一つは、5α-リダクターゼの活性を抑え、AGA発症最大原因物といわれているDHTの量を減らす働きがあります。

もう一つは、亜鉛は、前述した再びたん白質(ケラチン)になるために働く酵素の構成成分であるということです。

髪の毛や頭皮の再生を促し、脱毛を予防します。

一口メモですが、ビタミンCと一緒に摂ると、亜鉛の吸収が良くなります。亜鉛を多く含む牡蠣にビタミンCが豊富なレモン汁をかけて食べる習慣がありますが、非常に理に叶った習慣といえますね。

 

②ビタミンB類

ビタミンB類は現在、約8種類、存在していますが、大体が育毛効果を促す働きを持っています、その中でも、ビタミンB6は、前述したケラチン生成に携わる亜鉛の働きをサポートします。

その他、ビオチンやビタミンB2なども育毛効果の働きがあります。

ビタミンB6などを単独で摂るよりは、綜合的にビタミンB類として摂るほうが、非常に効果的と言われています。

これまでは、アミノ酸からたん白質(ケラチン)にしていくために必要な物質を紹介しました。次は、ケラチンを構成しているアミノ酸自体を増やす方法を解説致します。

ケラチンの中で一番多いアミノ酸はシスチン

ケラチンに入っている18種類のアミノ酸とは……

①シスチン②グルタミン酸③ロイシン④アルギニン⑤セリン⑥アスパラギン酸⑦スレオニン⑧グリシン⑨バリン⑩アラニン⑪フェニルアラニン⑫イソロイシン⑬チロシン⑭リジン⑮ヒスチジン⑯メチオニン⑰トリプトファン⑱ヒドロキシプリン

シスチンは生体内では、生成されない必須アミノ酸であるシステインが二分子結合したアミノ酸ですが、体内でメチオニンから生成されることができるので、必須アミノ酸ではありません。

 

シスチンの育毛効果

ケラチンに含まれ手いる18種類のアミノ酸の中で最も多く含まれて(15%)いるというだけでなく、シスチン自身、髪の毛にハリやコシをもたせて太くて健康的な髪を作る働きを持っています。

その一方で、シスチンはアルコールなど体内に入ってきた有害物質を解毒する働きを持っています。

そのため、お酒を飲み過ぎたり、タバコを吸い過ぎたりすると、体内のシスチンが使われるので、髪のほうで働いてくれるシスチンが減ってしまいます。

大体の体の機構は生体を維持していくのに重要な部分から守ろうとする働きがあります。

極端な言い方ですが、毛髪は失われても生体の維持は可能ですので、どうしても優先順位が低くなってしまうのです。従って、髪のほうにもシスチンなどのアミノ酸がちゃんと届いてくれるように、たん白質を積極的に摂ることも重要になってきます。

ケラチン生成を促すポリアミン

ケラチンを増やす物質にポリアミンというあります。ポリアミンは毛包の中にあるケラチンの生成を促すことでヘアサイクルの成長期を延長させ、太くコシのある健康的な毛髪を産みだします。

ポリアミンとはどんな物質なのでしょうか?

 

ポリアミンは生きるためには欠かせない成分

ポリアミンは人間やウイルスなど、あらゆる生物の細胞に存在しています。ポリアミンは化学構造式の中に二個のアミノ基がある炭化水素のことです。

細胞の新旧交代に関与しています。つまり、細胞分裂に伴って毛髪の主成分であるケラチン遺伝子の発現を促す働きがあります。

 

ポリアミンは加齢とともに減少

ポリアミンはケラチンをたくさん産みだす素晴らしい成分ですが、残念なことに老化に伴って減少します。体内でオルニチン、アルギニンなどのアミノ酸によって生成され、10代後期まで増え続け、20歳前後をピークに減少すると言われています。その理由は、ポリアミンを生成する酵素活性が低下するためと言われています。

いくら年齢が若くてもポリアミンが減少すると、老化現象が促進されることがわかっています。

従って、ケラチンの生成量も減少するため、薄毛が進行しやすい状態になるということです。

 

ポリアミンはそのまま腸に届けられる

ポリアミンを含む食物を食べた場合、ポリアミンの分子量は非常に小さいため、そのままの状態で腸まで届き、吸収され、効果を発揮するというメリットを持っています。

そのため、加齢によって失われていくポリアミンを外から体内に取入れることをお勧めします。

ポリアミンはポリアミンの形のまま、毛母細胞にまで到達し、ケラチンの遺伝子を作り始めます。

 

ポリアミンは頭皮の新旧交代を促す

また、二十歳までの皮膚のターンオーバー(皮膚の古い細胞が新しい細胞に変わるまでの期間)は

約28日間です。30歳を過ぎると、ターンオーバーが約45日間かかると言われていますが、ポリアミンはターンオーバーが長くならないように働きます。

このようにポリアミンは毛髪だけでなく、頭皮にも健康効果をもたらすと考えられています。

 

ポリアミンは血管をしなやかにし、血行を促進する

加齢によって血管壁が硬くなり、弾力も無くなります。そのため、動脈硬化がおき、血液の流れが悪くなります。

頭皮内の血管の血行不良は、毛母細胞までの栄養物運搬がスムーズに行われなくなることを意味しますが、ポリアミンは、酸化LDLコレステロールなどが原因で起きる血管の炎症を抑えることで、動脈硬化を予防します。

 

ポリアミンは発酵食品に多く含まれている

味噌、納豆、醤油、チーズなどの発酵食品にたくさん、入っています。シイタケなどのキノコ類、鶏肉などにもあります。

また、ポリアミン母乳にも含まれています。特にポリアミンの量が多い時期は出産後の⒑~14日までの間の母乳に一番多くのポリアミンが含まれています。

因みに、ポリアミンは乳児の成長や記憶力を促す働きがあると考えられており、ポリアミンが入った赤ちゃん用の粉ミルクも販売されています。

また、最近はポリアミンの健康効果を期待してサプリメントにも配合されていることがあります。

 

まとめ

髪の主成分であるケラチンを増やすことで、薄毛が改善されます。

ケラチンはたん白質ですが、単にたん白質を摂るだけでは増えないことがわかって頂けたと思います。

また、ポリアミンはケラチンを効率よく増やすことができる物質なので、是非、日常の食生活にもポリアミンを取入れてみましょう。