L-リジンは、育毛効果があるアミノ酸としてよく知られています。

L-リジンL-リジンだけで使用するよりも、ミノキシジルやフィナステリドと併用するほうが育毛効果はアップすると言われています

イギリスのバイオサイエンティフィックス社が、「AGAの治療薬としてのミノキシジルや抗アンドロゲン薬などとL-リジンの併用は、AGA治療法を向上させる」と発表しています。

抗アンドロゲン薬とは男性ホルモンを抑える薬のことで、フィナステリドも抗アンドロゲン薬の仲間です。

また、L-リジンの効能として脱毛症の改善とすることをアメリカで許可され、特許を獲得しています。

バイオサイエンティフィックス社の発表内容

L-リジンを使用しての脱毛症の治療は色んなタイプの脱毛症に効果的であり、増毛効果も有意に認められたとはっきり述べています。

L-リジンの一日量は一般的に、500~1500mg(200~2000mg)です。通常、一錠(カプセル)中500mgのL-リジンを1~3回内服します。

AGAをはじめとする遺伝的な脱毛症、広範囲の脱毛症、女性の脱毛症などの治療にL-リジンを加えることでこれらの治療成績が向上したと報告しています。

そして、L-リジンと併用することで脱毛治療の効果が上がるとされている薬は、日本に合わせて言うならば、リアップX5(ミノキシジル)、プロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)などに相当します。

参考URL:L-Lysine and the Treatment of Hair Loss

http://www.hairloss-research.org/Linklysine1-08.html

参考URL: Use of L-lysine in the treatment of hair loss

US 6136860 A

http://www.google.ch/patents/US6136860

では、この非常に期待が感じられるL-リジンとは、どのようなアミノ酸なのでしょうか?

因みに、育毛剤として知名度が高いイクオスやブブカのサプリメントにもL-リジンが含まれています。

 

L-リジンとは?

アミノ酸なのですが、その中でも必須アミノ酸に分類されています。

必須アミノ酸は8種類、存在しています。

これらのアミノ酸は体内では作られないのですが、生命を維持するために必要な栄養素であるため、食品として摂るように心がけなければいけません。

このようにL-リジンは、アミノ酸の中でも非常に貴重なアミノ酸なのですが、リジンの前についている「L-」は何を意味するものなのでしょうか?

 

L-リジンとD-リジン

アミノ酸には、D型とL型があります。私たちの体の中には、L型のアミノ酸が存在しています。

最近、D型も体内に存在していることが判明しましたが、これについて、ここでは話の方向が異なるので、スルーしますね。

 

DもLもつけず、例えば、リジンとだけ表示されていた場合、L-リジンのことを指します。

何故、人間が進化していく過程でD型でなく、L型のアミノ酸を体内におくことを選択してきたのかはまだはっきりと、解明されていません。

本やサイトの中で、リジンと書かれてあった場合、断りがなければ、L-リジンのことと考えていいと思います。

 

通常の食生活では不足しにくいアミノ酸ですが……

米、小麦など豆類を除く植物性食品中にあるたん白質の中には、リジンがあまり入っていません。

乳製品や肉魚類、大豆などの豆類などの食品中にあるたん白質の中に、多く含まれています。

そのため、肉や魚などをバランス良く摂ることでたん白質の利用率が上がるので、通常の食生活ではL-リジンの不足をあまり意識する必要はないと考えます。

しかし、高齢者はどちらかと言えば、肉類などの動物性食品が不足がちです。そのため、リジンが欠乏しやすくなります。

 

L-リジンの欠乏

L-リジンが欠乏すると、疲労感、集中力の欠如、貧血などの症状が出てきます。また、脂肪やコレステロールなどが増加、肝機能も低下しやすくなります。

また、L-リジンは、カルシウムの吸収を促進して骨を丈夫にする働きもあるため、不足すると骨が脆くなります。

 

リジンの育毛効果

ミノキシジルなどと同時に投与することで、ミノキシジルなどの効果をさらにパワーアップさせる働きはありますが、L-リジン、そのものにも育毛をサポートする働きがあります。

毛髪のほとんどが、ケラチンというたん白質でできています。

このケラチンを構成しているアミノ酸は8種類のアミノ酸ですが、この中の一つにリジンが含まれています。

ケラチンを構成しているアミノ酸はシスチンが一番多く、リジンもケラチンにとってはなくてはならないアミノ酸です。

特に発毛の出所である毛母細胞の修復に関わっています。

 

育毛効果のために発売されたL-リジンは日本には無い!

アサヒグループ食品から販売されている「エビオス錠」が日本にありますが、この薬の中にL-リジンが入っています。

エビオスのL-リジンの一日量は、290mgとなっています。

前述したように、バイオサイエンティフィックス社が開発したL-リジンの一日量は約1500mg(一日三回)前後です。

日本ではリジンが一番多く入っていると言われているエビオス錠でも290mgであり、育毛効果を期待するにはあまりにも少ない量です。

日本ではまだ、リジンを「育毛効果あり」としての効能を設けることは、できていません。

従って、栄養不足を補う程度の量であれば、効能にも「栄養補給」などと記載できますが、育毛効果を期待したL-リジンの製品を製造して販売することは認可されていません。

そのため、一錠が500mgも含まれているようなL-リジンを入手するには輸入に頼るしかありません。

アメリカなどで販売されているL-リジンは、育毛効果を期待する製品らしく亜鉛など育毛効果をサポートするような成分も含まれています。

 

では、日本において、このようなL-リジンを手に入れることが可能なのかというと、L-リジンを採用しているAGA専門医に処方してもらうという方法があります。

 

L-リジンとミレットエキス

AGA専門医は、ミノキシジルを外用、内服用と症状に応じて患者さんに投与し、そのサポートにL-リジンとミレットエキス含まれたサプリメントも併用するパターンが多いようです。

L-リジンの量は、アメリカ等で販売されているL⁻リジンの量とほとんど変わりません。それに育毛効果があると言われているミレットエキスが入っています。

これは容器の本体にAGAクリニックの名前が印字されているので、そのクリニックが研究開発して製品化されたもののようです。

ミレットエキスは、著名な育毛剤についている育毛サプリメントにも入っています。

昔からヨーロッパでは、育毛効果がある成分と見なされ、頭皮に塗ったり、食したりしていました。

ケラチンの中でも一番多く含まれているシスチンをたくさん含み、髪の毛の栄養素でもある微量元素のケイ素も含んでいます。

ケイ素は不足すると、髪の毛が抜けやすくなると考えられています。

おそらく、L-リジンを取り扱うクリニックではミノキシジルだけでなく、フィナステリドを使うときもL-リジンが豊富なサプリメントを使用されていることと思います。

 

L-リジンはどの位、薄毛改善に効果があるの?

L‐リジンを加えることで、ミノキシジルやフィナステリドの効果がパワーアップされるということなのですが、そのような発表はあっても、それを統計的、または効果の程度をグラフなどで証明された具体的な資料が見当たらず、その効果の程度を掴むのが難しいです。

AGAに悩む人が一番、知りたいのはミノキシジルなどの発毛剤との併用で増毛効果がどの程度出るのかということですよね。

特にミノキシジル単剤との比較データがほしいです。

ミノキシジルやフィナステリドはあくまでも医薬品ですから、安全性が高いとはいえ、全ての人に副作用が出ないというわけにはいきません。

 

L-リジンの追加でミノキシジルの量が減らせる?

L-リジンを加えると効果がアップするということは、逆を考えれば、L-リジンを増やしてミノキシジルなどを減らし、副作用を極力抑えることができるのではと考えてしまいませんか?

このように考えると、L-リジンの追加使用による育毛効果は、非常に画期的な研究内容と思います。

ミノキシジルの内服は、どの国も脱毛治療としての使用を認めていません。

心血管系への負担が大きすぎます。

しかし、リジンを加えることで本当に育毛の効果が上がるのであれば、ミノキシジルの量は減らすことができ、安全にAGAや薄毛治療を行うことができるはずです。

まだ、そのような研究はなされていないのか、途中なのかよくわかりませんが、L-リジンを加えることの一番の意義はここにあると、私は思います。

L-リジンはアミノ酸とはいえ、極端の摂り過ぎはご法度ですが、ミノキシジルやフィナスステリドに比べたら、はるかに安全性の高い成分です。

これに関するはっきりとしたデータとエビデンスが一刻も早く、発表されることを願っています。