プロペシアは世界で初めて経口AGA(男性型脱毛症)の治療薬として承認されて、世界60カ国で販売されています。プロペシアの有効成分はフィナステリドというAGA(男性型脱毛症)の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の合成を抑える物質です。

プロペシアの有効成分であるフィナステリドはアメリカのメルク社が開発した成分であり、プロスカーという前立腺肥大症・前立腺がんの治療薬として認可されたのが始まりですが、副作用として全身に発毛が見られたことから1997年12月にフィナステリド含有量の低いものがAGA治療薬として承認されてプロペシアとして販売されました。

日本では、プロペシアはMSD株式会社(旧、万有製薬株式会社)が2005年10月11日に承認された処方箋医薬品であり、2005年12月より製造販売されています。
日本におけるプロペシアの特許は2015年に切れていることから、各社から後発品が販売されているのが現状です。

プロペシアの有効成分であるフィナステリドは、DHT(ジヒドロテストステロン)の合成に関与する5αリダクターゼを阻害する作用があり、DHTが毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体に結合することによって起こる脱毛を抑制することになります。

メカニズムが同じであることから、プロペシアは第二のAGA治療薬としてリリースされたデュタステリドを有効成分とするザガーロとよく比較されますが、ザガーロの方が効果が高いにもかかわらず人気がある息の長いAGA治療薬として君臨しています。

参照元:ウィキペディア フィナステリド
https://ja.wikipedia.org/wiki/フィナステリド

普通に考えれば、二番手とはいえども効果が高いザガーロに人気が集中しそうなものですが、プロペシアを選択する人や医師が多いということはどんな理由からですか?
プロペシアの方が値段が安いということもあるのかもしれませんが、理由は他にもあるようです
その情報は重要です。是非教えてください
それはフィナステリドの育毛効果のメカニズムが重要で、副作用の強弱が大きく関係しています

 

フィナステリドの効果のメカニズム

フィナステリドもデュタステリドもDHTの合成を抑えることで発症する脱毛を抑制することにありますが、ィナステリドはⅡ型DHTの合成だけを抑制するのに対し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方のDHT合成を抑制するという違いがあります。

前頭部と頭頂部に多く存在するⅡ型の5αリダクターゼで合成されるⅡ型のDHTによって額の生え際が脱毛するM字ハゲや頭頂部が薄毛になることがAGAの特徴ですが、後頭部や側頭部も含む全面が剥げてくる脱毛の場合にはⅠ型DHTも抜け毛に関与していることを意味しており、総合的に考えるとⅠ型とⅡ型のDHTを抑えることができるデュタステリドの方が効果が強いということは自明と考えられます。

ただし、Ⅰ型DHTの脱毛メカニズムについては、科学的に証明されているというわけではなく、推測の域を出ることはありません。

いずれにしても、フィナステリドもデュタステリドもⅡ型DHTの合成を抑えることは明確ですので、効果の違いはあるにしてもAGAの治療薬として有効であることに変わりはありません。

言い換えるならば、Ⅱ型DHTの合成を抑制するという効果によって、それぞれを有効成分とするプロペシアもザガーロもAGA治療薬として承認されているというわけです。

やはり、ザガーロの方が優勢な気がしますが、効果の強いと副作用も強いと言われるようにメカニズムの違いというのが副作用の差になってくるということですか?
経口薬というのは血液にのって全身に供給されますので、頭部では有効に作用する薬でっても体の他のところでは悪影響ということもあります。Ⅰ型DHTも抑制してしまうデュタステリドの方が副作用のリスクが高くなってきます

 

プロペシアの副作用とは?

プロペシアの副作用は、種類だけを見れば、デュタステリドを主成分とするザガーロの副作用と類似した症状が多く存在します。

両者とも5αリダクターゼを阻害してDHTの合成を抑えるということは同じですので、同じような副作用が発生するというのは当たり前の話かもしれませんが、プロペシアの方が効果がマイルドな分だけ副作用のリスクも低下することになります。
国内長期投与試験におけるザガーロの副作用発症率は17%であるのに対し、プロペシアの副作用発症率は5%程度ということです。

副作用の大半は性的機能に関わるものというのはザガーロの副作用と同じですが、276の調査症例において12例あった副作用のうち、リビドー(性欲)減退が3例(1.1%)、勃起不全が2例(0.7%)があり、他には、射精障害、精液量減少などがあります。

副作用の発症率が5%という数字が高いのか低いのかは分かりませんが、ザガーロの17%はさすがに高そうです。髪の毛と引き換えに性的機能が低下するのを覚悟しなければならないということですね
勃起不全や性欲減退という副作用はザガーロの服用を中止する大きな要因となっているということですが、プロペシアでは50人に1人程度ですのでプロペシアが息の長いAGA治療薬として利用される大きな要因と考えられます
プロペシアにはフィナステリドが1㎎のものと0.2㎎のものがあるようですが、効果もだいぶ違うのでしょうか?
効果に大きな違いはないようですが、副作用の発症率には差があるようです

 

プロペシアの処方とフィナステリド濃度の違いについて

プロペシアが処方される場合には1㎎が処方されるケースがほとんどのようですが、プロペシアには0.2㎎の製品も用意されています。
有効成分が1/5になるわけですから、さぞや効果が低いのではないかと考えられる人が多いようですが、効果や副作用は濃度に比例するというわけではありません。

 

フィナステリド濃度による効果と副作用の差

プロペシアにおける育毛効果の中心となる酵素の阻害というのは、阻害する物質の量や活性が強くなればなるほど強く阻害しますので、量に応じて効果も副作用も大きくなることに間違いはありません。

しかしながら、効果と副作用は必ずしも有効成分の濃度に比例するというわけではなく、「フィナステリドが阻害するⅡ型の5αリダクターゼがどの程度存在するのか?」、「フィナステリドの血中濃度がどれくらいの速度で減少するのか?」など、いろいろな要素が関係してきます。

下表からもわかるように、フィナステリド量が0.2㎎と1㎎の比較において、効果は1㎎の方がわずかに高いというだけですが、副作用については1㎎の場合には0.2㎎の4倍もあることになります。

フィナステリド量 0.2㎎ 1㎎
効果 54% 58%
副作用 1.5% 6.5%

参照元:医薬品情報データベース プロペシア錠0.2㎎、プロペシア錠1㎎(プロペシア添付文書)
http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00051088.pdf

また、酵素は遺伝子という設計図によって合成される物質ですので、Ⅱ型5αリダクターゼの多い少ないに個人差があり禿げやすい人とそうでない人がいるわけですが、副作用にも遺伝的要素があり副作用の出やすい人とそうでない人がいることになります。

 

プロペシアの処方

通常は、成人男性の場合には0.2㎎を一日に一回服用する用の処方され、効果に満足できない場合には1日に1㎎を上限に増量できるとされています。

0.2㎎を服用した際には1.17±0.39時間で血液中のフィナステリド濃度は最大に到達しますが、最大時の半分になるのにかかる時間は2.76±0.43時間です。
一日に一回服用する場合には次の服用まで24時間空くことになり、血液中のフィナステリド濃度が十分な状態が維持できない時間帯が長くなる可能性もあります。
このことは、0.2㎎でも十分な効果があるにもかかわらずAGA治療では1㎎を使用することが多い理由の一つになっていると考えられます。

ヘアサイクルを考えると、脱毛の抑制効果短期的に体感できるというわけではなく、普通は6ヶ月、早い人ならば3ヶ月で確認できるケースもあるようです。
血液中のフィナステリド濃度を適正値に維持するためにも、連続的に欠かさず服用することが大切というわけです。

6ヶ月間毎日服用しても効果が得られないという人は投薬を中止するように説明されています。

参照元:医薬品情報データベース プロペシア錠0.2㎎、プロペシア錠1㎎(プロペシア添付文書)
http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00051088.pdf

 

女性や小児にはNGです

プロペシアは効果のメカニズムからも分かるように男性専用の治療薬であって、女性の脱毛症に対する効果は確認されていません。
むしろ、男性ホルモンを必要とする小児や胎児に悪影響を及ぼす可能性のあることから、子供や妊娠中の女性が服用することもNGですし、皮膚からの吸収を考えると錠剤に触れることもNGです。

同様のメカニズムで男性ホルモンを抑えるデュタステリドよりも効果はマイルドといえども、フィナステリドも男性ホルモン活性を抑える劇薬に区分される成分ですので、用法・容量を守り過剰摂取は避けるべきです。

参照元:MSD Connect  製品基本Q&A 使用方法
https://www.msdconnect.jp/products/list/faq.xhtml

プロペシアは1㎎でスタートして、副作用が発症した時には0.2㎎にしてみるというのが良さそうです
医師によってはプロペシアとミノキシジルタブレットを併用することで効果をアップする方も居られますので、0.2㎎に切り替えるのであればミノキシジルと併用するというのも良いかもしれません
そんなこともアリですか?
フィナステリドとミノキシジルは育毛・発毛メカニズムが異なっていますので、併用することは問題ありません。ザガーロより効果が弱いプロペシアでは効果をザガーロに近づけるために併用する人も居られるようです
なるほど、それは有効な気がします。ところで、プロペシアを選択する理由に価格の話も出ていましたが、価格はどれくらい違うのでしょうか?

 

ザガーロとプロペシアの価格を比較してみました

AGAの治療は保険が適用されない自由診療ですので、プロペシアが処方されるとしても価格は利用するクリニックによって異なります。
プロペシアの価格は発売当初は10,000円ほどしていたということですが、流通が進むにしたがって価格が下がり、AGA治療で有名なクリニックで比較すると4,200円から7,500円ということです。

但し、クリニックによってはミノキシジルとプロペシアをセットで利用する治療方針のところもあり、薬代が高い時にはよく調べた方が良いかもしれません。
また、病院で処方箋をもらって購入するわけですから初診料の要不要も大きいですし、薬単発の価格ではなくトータルの医療費として考えた方が良いと思われます。

一方、ザガーロの価格は8,200円から9,500円ですが、単発では大した価格差でないように見えますが、3ヶ月、6ヶ月と続けることを考えると結構差が出てきます。
ただし、ザガーロは日本で発売されてから日が浅いこともありクリニック間での価格差はありませんが、流通が進めばプロペシアと同じくらいまで下がるかもしれません。

ザガーロは本サイトでも詳細にご紹介させていただいておりますので、興味がある方はこちらで見て頂ければと思います。

毎月のことですから、大きいですね。それに、6ヶ月継続して効果が実感できればさらに続けることになるのですよね
生活習慣の改善などで多少は体質が変わっているかもしれませんが、基本的にはプロペシアの服用を止めると元に戻る可能性は十分ありますので、続けて飲む必要があると思います
なおさら、1,000円、2,000円といえども馬鹿にできなくなってきますね
費用が気になるのであれば、日本におけるプロペシアの特許は切れており、国産のジェネリックもありますし、ほとんどが2,000円台で購入できます

プロペシアのジェネリックについては当サイトでも、フィンペシアフィンジアプロスカーエフペシアフィンカーフィナロフィナックスなどをご紹介させていただいております。