ザガーロはプロペシアに次ぐ第二のAGA(男性型脱毛症)治療薬として、2016年6月13日に発売されました。製造販売している会社はイギリスに本拠地を置くグラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)です

ザガーロに含まれる有効成分はデュタステリドで、プロペシアの有効成分であるフィナステリドよりも効果がある治療薬として期待されています。育毛剤ではありません。

日本では2015年9月28日に処方箋医薬品として厚生労働省の認可を受けたAGA治療薬ですが、韓国では2009年にAGA治療薬としてアボダードという商品名で承認されており、世界で2番目ということです。
但し、特許事情の関係でジェネリック医薬品が早くから出回るいインドからデュタスというジェネリック医薬品ががすでに販売されており、ネット通販で個人輸入という形で購入できることから、オリジナルであるザガーロよりもデュタスの方がメジャーな感もあります。

デュタスについては当サイトでもご紹介させていただいておりますので、こちらからご確認いただければと思います。

ザガーロは先行するプロペシアよりも効果が強いAGA治療薬ということですが、そんなに効果が違うのでしょうか?
プロペシアのフィナステリドとザガーロのデュタステリドというのは効果のメカニズムはAGAの原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑えるという点は一致していますが、抑え方が微妙に異なっているために効果にも差が出ます
深刻な薄毛に悩む人にとっては興味深いお話ですね
でも、効果が強いということは副作用のリスクも高くなるので、効果のメカニズムについては十分な知識を持っておいた方が良いと思います

 

デュタステリドとフィナステリドの差は?

AGAの主な原因はⅡ型5αリダクターゼを阻害してⅡ型DHTの生産を妨害することにあり、この点はデュタステリドもフィナステリドも同じ作用があります。
しかし、フィナステリドはⅠ型5αリダクターゼを阻害することが無いのに対し、デュタステリドにはⅠ型5αリダクターゼを阻害することもできます。

Ⅱ型5αリダクターゼは前頭部から頭頂部に集中して存在することから、M字ハゲから頭頂部の薄毛へと広がっていくAGAの症状にはⅡ型5αリダクターゼが関係しているということですが、逆に言えば、Ⅰ型5αリダクターゼが脱毛には無関係であるということを明確に証明するデータはありません。

むしろ、Ⅱ型5αリダクターゼしか阻害しないフィナステリドよりも両者を阻害するデュタステリドの方が脱毛を抑える効果が強いというデータから、Ⅰ型5αリダクターゼによって合成されるⅠ型のDHTも何らかのメカニズムで薄毛に関係しているというように考える方が妥当であると考えられます。

関連記事:デュタステリドとフィナステリド

 

デュタステリドを有効成分とするザガーロは本当に育毛効果が強いのか?

デュタステリド0.02㎎、0.1㎎、0.5㎎とフィナステリド1㎎を12週間並びに24週間服用してもらい、直径1インチの範囲内で服用中に増加した毛髪数をチェックする試験で、最終的にフィナステリドを服用した人よりもデュタステリド0.5㎎を服用した人の方が増えた毛髪の数が1.6倍もあったというデータが公開されています。
ちなみに、デュタステリド0.1㎎でも毛髪が増加した本数はフィナステリド0.5㎎よりもわずかに多いということですので、増毛効果についてはデュタステリドの方がフィナステリドよりも優秀であることが分かります。

一方、24週間の服用中に発育した毛髪の太さについて検証した結果では、フィナステリド1㎎を服用した場合の毛髪の太さはデュタステリド0.1㎎を服用した場合とほぼ同じで、デュタステリド0.5㎎を服用した場合に至っては1.45倍の太さになっているということですので育毛効果についてもデュタステリドの方がフィナステリドよりも優れているという結果が出ています。

結論としては、デュタステリドを有効成分としたザガーロの方が、フィナステリドを有効成分としたプロペシアよりも増毛、育毛効果ともに優秀であるということになります。

ちなみに、投与しない場合には、毛髪の本数も太さも減少していることは言うまでもありません。

この試験は917人に対して行われておりますが、半分以上が日本人を含むアジア人で行っているということですので、日本人にはうれしいデータといえるのかもしれません。

参照元:GSK医療関係者向け情報 HealthGSK.jp ザガーロ
https://www.healthgsk.jp/products-info/zagallo/qa.html#anc03

この結果を見る限りは、プロペシアを使用するという人がいなくなってしまうのではないでしょうか?
これだけ効果の差があるザガーロですが、人によってはザガーロの服用を辞めて、プロペシアに変えたり服用をしばらく止めるという人もいるという話を聞いたことがあります
それは、どういうことですか?
ザガーロは効果が強い分だけ副作用のリスクも高く、患者が副作用がやばいと判断して医師に相談したのだと思います

 

ザガーロの副作用とは?

ザガーロの増毛・育毛効果は頭部で発生するⅠ型、Ⅱ型のDHTの合成を抑えることにありますが、DHTが毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体に結合することによって成長期になる毛髪が抜け落ちることが大きな原因と言われています。

男性ホルモンは成長期にある男性の男性器の発達や変声、あるいは、体毛増加に影響を与えるホルモンですが、筋肉増強や性欲の亢進などは年齢に関係しない作用として知られています。
DHTそのものは、加齢によってテストステロンという男性ホルモンの量が減少することによって起こる男性ホルモン活性の不足を補うために合成されています。

すなわち、男性ホルモンであるテストステロンが減少している中高年がザガーロやプロペシアを使用するとDHTが減少することで抜け毛を防ぐことはできますが、頭部以外の場所では男性ホルモン活性が不足することで体にトラブルが発生することになります。

言い換えるならば、経口で服用するザガーロは頭部だけに作用するわけではなく、有効成分であるデュナステリドは血液を利用して全身に供給されますので、体内のいたるところで男性ホルモン活性の不足が起こる可能性があります。
体内でⅡ型DHTが合成される場所は限られていますがⅠ型DHTは全身で合成されますので、両方のDHT合成を阻害するザガーロの副作用リスクはプロペシアよりも高くなってしまいます。

 

ザガーロを中止する原因となる副作用は勃起不全?!

ザガーロは全身の男性ホルモン活性の低下に伴う健康トラブルが起こる可能性があるわけですが、同じようにDHTの合成を阻害するフィナステリドを有効成分とするプロペシアよりも副作用の発症リスクは高く、デュナステリド含有量が0.5㎎では副作用発症率は17%となっています。

国内での長期投与試験において、主だったものは、勃起不全11%、リピドー減退(性欲減退)8%、射精障害4%ということで、副作用の発症率としては、結構高い数字であると思われます。
他にも、乳房が腫れたり、うつ病を発症したりするケースもありますし、軽いものでは、胃腸障害や貧血などもあるそうです。

参照元:浜松町第一クリニック ザガーロの副作用について
https://www.hama1-cl.jp/zagallo/side_effect.html

勃起不全に始まり性欲減退など、ナイトライフに関する副作用が多いようですね
そうですね。男性ホルモンの作用を考えると起こって当然という気がします。また、乳房が腫れるというのは男性ホルモン活性が低下することによる女性化みたいなものです
「性欲が強いと禿げる」という都市伝説のような話がありますが、薄毛の人が脱毛症治療をすると性欲が減退するというのは何だか滑稽な話です
勃起不全や性欲減退が問題となって、ザガーロの服用を止めるという人が多いそうです

 

ザガーロを服用する際の注意点!

ザガーロには生活上問題視されるような副作用の発症率が高いということですが、服用する際のいくつかの注意点もあります。

ザガーロ服用時の注意点

  • 20歳未満に対する安全性が確認されていないため、未成年には処方できません
  • 経皮吸収もありますので、妊婦、産婦、授乳婦、小児が服用するのはもちろん触ることが無いように保管管理する必要があります。
  • デュナステリドは血液中の濃度が下がるのが遅いため、服用中はもちろん6ヶ月は献血を避けて下さい。
  • 肝臓におけるデュナステリドの分解に関係するCYP3A4 という酵素を阻害するケトコナゾール(抗真菌薬)などの薬によって血中デュナステリド濃度が増加しすぎることになります。
  • ザガーロ前立腺がんのバイオマーカーであるPSA(前立腺特異抗体)の値が半分になってしまいますので、前立腺がんの検査を受ける際には医師に申し出てください。

成長途上にある男性における男性ホルモンの働きを考えると、男性ホルモン活性の低下は成長そのものを妨げてしまいますので、胎児や20歳未満の未成年にとっては重要な問題になりますので、副作用と併せて注意が必要です。

また、血中濃度があまり下がらないデュナステリドは服用時に注意することが多くなりますが、用法容量を守らなければ血中濃度が上がりすぎて副作用のリスクも高くなってしまいます。

参照元:浜松町第一クリニック ザガーロの正しい服用方法と処方
https://www.hama1-cl.jp/zagallo/
関連記事:プロペシアとザガーロ;前立腺がんとの関係

ザガーロは気を付けなければいけないことが多くて大変そうです
だからこそ、医師の判断が必要な処方箋医薬品として認可されているのだと思います。リリースされてからの期間が短く取り扱っている病院はネットで調べた方が良いと思います。また、服用に際して、あるいは、服用中のトラブルが無いように、気が付いたことがあればすぐに担当医に相談することをおススメします
そう言えば、処方箋が無くても購入できる デュタスというザガーロのジェネリックがありますが、これも副作用や注意点は同じですか?
効果も含めて全く同じですので、ネット通販などで購入する場合には十分に勉強してから試すことをおススメしますし、異常があったら医師に相談できる体制は構築しておくべきです。ネット通販での購入は個人責任ということになっていますので大きなトラブルに発展して手遅れにならないようにするべきです

本サイトでもデュタスについて解説した記事がありますので、以下の関連記事を合わせて読んでいただければより理解も深まることと思います。

関連記事:デュタスは効果も高いが副作用リスクも高い!勃起不全がおこるかもしれません!