薄毛や脱毛というと男性型脱毛症(AGA)を想像します。確かにAGAが原因であることは多いのですが、AGA以外にも抜け毛を引き起こす病気もあります。お風呂場で大量の抜け毛が急に見つかるようなケースでは、その背景に病気がある可能性も頭の片隅にでも持っておいたほうがよいでしょう

男性の薄毛の原因は、男性型脱毛症(AGA)という男性ホルモンであるテストステロンの減少に伴うジヒドロテストステロン(DHT)の 増加が原因であるというのが一般的です。

しかしながら、AGAは加齢に伴うテストステロンの減少が原因であることからも分かるように、抜け毛は徐々に進行します。確かに抜け毛は確実に増加してはいるはずですが、ある日急に抜け毛が増えてしまっているということは起こりがたいと考えるべきです。

すなわち、見たことも無いような量の抜けた髪の毛が排水口に急に溜まるような場合には、AGA以外の要因を考えた方が妥当であり、見つかっていないだけの病気が潜んでいる可能性もあります。

 

毛髪が成長途上で抜けてしまう理由は?

毛髪の成長期は3年から6年と言われており、頭部にある毛髪はどれもヘアサイクルのポジションが異なっていますし、常に50本から100本の毛髪が退行期、休止期を経て抜けています。

そんな毛髪が成長期の途中にあるのに抜けてしまう理由は以下の通りです。

  • 休止期に入ってから分泌されるはずの毛髪が抜けることを促すシグナル物質が出てしまう(成長を促すシグナル物質の分泌が抑えられる)
  • 栄養素が不足して毛髪の成長が遅くなる、もしくは、止まってしまう
  • 毛根がしっかりと膨らむ、すなわち、毛包幹細胞からの毛乳頭細胞の供給が停止することで毛根が膨らまず、毛髪が毛包内にとどまることができなくなる
  • 毛髪を育てる頭皮の健康状態が悪化することで毛髪を保持できなくなる(フケ・かゆみの発生などの頭皮の炎症)

他にもあるかもしれませんが、大まかにはこれぐらいかと思います。

テストステロンが加齢とともに減少するのはいわば生理現象ですので、男性の薄毛の原因は9割がAGAというのも納得できる話です。
一方で、頭皮の汚れによる炎症や円形脱毛症のようにストレスで抜け毛が増加するのも十分予測できる話で、病気というよりも生活上の問題かと思います。

円形脱毛症については、本サイトで詳細をご紹介せて頂ておりますので、そちらを参照いただければと思います。

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AGAはなるべくしてなるということがほとんどで、フケ症は怠慢というのもあるかもしれませんね
AGAは急に抜け毛が増えるということは滅多にありませんし、フケ症の場合には抜けた原因が頭の痒みとはっきりしています。ストレスによる円形脱毛症では急激に抜け毛が増加するかもしれませんが、鏡を見ると円形に禿げているので分かりやすいですし、身に覚えがあるというのがほとんどです
理由がはっきりしないで抜け毛が増加、しかも、急に大量に抜けるというは怖いです
それがあるので、急激な抜け毛が起こる可能性のある病気というのを知っておいた方が良いというわけです

 

薄毛・脱毛を引き起こす可能性のある病気とは?

毛髪が抜ける原因は様々ですが、直接的にヘアサイクルを乱すような脱毛症もあれば、病気そのものは抜け毛に関わる病気ではないにもかかわらず、副産物的に、抜け毛を伴う病気というものも存在します。

間接的に抜け毛を誘引する症状

  • 栄養不足(血流悪化)
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 頭皮の炎症

代謝に関わる甲状腺や肝臓・腎臓などの疾患は抜け毛を引き起こす可能性は十分ありますし、ストレスによるホルモンバランスの乱れやアトピー性皮膚炎などの頭皮が炎症を起こすような状況になれば毛が抜けてしまうことにつながります。

ダイエットで抜け毛が増加したりすることもありますし、病気でなくても消化器系の異常、特に、肝臓や腎臓が弱っているだけでも毛が抜けてきますもんね
病気でなければ育毛剤育毛シャンプーでケアすることで抜け毛を防ぐことができる可能性もありますが、代謝異常を引き起こすような病気の場合にはその原因を解除しない限り抜け毛が治まることはありません
ということは、急な抜け毛の増加が病気を発見する切っ掛けになるということもあるということですか?
いつもと違う抜け毛を発見した時には、原因が分からなければ病気を疑い病院を受診した方が良いちうケースもあるのです

 

抜け毛・薄毛を引き起こす可能性のある病気

円形脱毛症も病気といえば病気ですが、ここでは理由の分からない急激な抜け毛の増加に関係している可能性のある病気について、ご紹介させていただきます。

典型的なものをご紹介させていただきますが、すべてを網羅するというわけではなく、異常な抜け毛を発見したら病院を受診することをおススメします。

 

甲状腺機能低下症

細胞の代謝率を高める働きのある甲状腺ホルモンの分泌量が不十分になることによって起こる疾患であり、体全体でエネルギー不足が起こり正常な代謝が行われなくなります。

体のどの部分でエネルギー不足が起こるのかによって症状は変わりますが、倦怠感や無力感、むくみなどに加えて、乾燥肌、便秘、眉毛が薄くなったり、目や耳の異常、汗の減少など様々な症状がります。

毛乳頭細胞のエネルギー不足は、眉毛の場合と同様に、髪をつくるためのエネルギーが無くなりますので、成長がストップして抜けてしまうことになります。

参照元:ウィッキペディア 甲状腺機能低下症
https://ja.wikipedia.org/wiki/甲状腺機能低下症

 

ダイエットによる栄養障害や鉄欠乏性貧血

ダイエットというと病気ではないと思う人もいるかもしれませんが、栄養失調や鉄欠乏性貧血を起こすほど過激なダイエットは病的と考えるべきなのかもしれません。

毛髪をつくるための栄養素やエネルギーが不足しますので、髪の毛にハリツヤが無くなり、やがては毛髪の伸長が止まり抜け毛が目立つようになります。

もちろん、体の至る所で栄養・エネルギー不足が起こりますので、症状を数え上げればきりがありません。

 

膠原病

膠原病は自己免疫疾患の一つであり、複数の臓器に起こった炎症によって機能障害を引き起こすことが主な症状です。

様々な臓器の機能障害に加えて、発熱や皮膚の発疹、倦怠感や関節痛、筋肉痛、関節痛、さらには、脱毛や口内炎なども膠原病に特徴的な症状として列挙されています。

 

梅毒

最近はあまり見られない病気ではありますが、性病といえば梅毒が挙げられるほど誰もが知っている病気です。

感染してから3か月程度が経過したころに、体の中心線部分を主体に手足にも紅い円形のあざが多数出てきて、部では不均一に脱毛が起こるということです。

ちなみに、梅毒は全部で第4期までのステージがあり、紅いあざや脱毛は第1期から第2期にみられる症状です。

気になる大量の抜け毛を見つけたときには梅毒が疑われますが、基本的には感染者との性行為が感染経路ですので身に覚えがあるというのが一般的です。

結構いろいろな病気がありますね
そうですね。体内で栄養不足やエネルギー不足が起こると毛髪は早い段階で影響を受ける可能性が高いので、病気を発見する切っ掛けになる可能性も高いと思います
どんな病気があり得るのかを知らなければ発見できるわけがないので、今回の情報は有難いです
ご紹介した以外にも、肝臓や腎臓などの病気で抜け毛が異常に増加するケースもありますし、糖尿病でも抜け毛が増加するケースもあるようです。沈黙の臓器と呼ばれる異常があっても目立った自覚症状がないような部位のトラブルに対しては脱毛は貴重な信号の一つといえるかもしれません

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