洗髪して十分に皮脂を落とさなければ、抜け毛が増える、いや、洗髪しすぎこそ抜け毛の原因になる

このように、皮脂の除去については相反する意見がありますが、それぞれの意見・考え方をここで整理してみようと思います。

加齢臭と抜け毛

「抜け毛は皮脂が最大の原因。そのため毎日、洗髪して皮脂を取ることが重要」という考え方がありました。このような考え方が主流になっていたのは2000年前後。

その少し後に、中高年独特の臭いは、資生堂の研究員が2-ノネナールという物質であることを発表しました。それ以来、加齢臭という言葉がどんどん広がっていきました。

それまでの男性、特に中高年の男性は、タバコの臭い、皮脂の臭いはあって当然、というか、そういうのが中後年の代名詞的なのであって、それをら改善するとか、しないとかという範疇の問題ではなかったように思います。

ハゲだって、本人たちは随分、気にしていたでしょうが、年を取れば「ハゲ」ていたって仕方がないというふうに世間は見ていたはずです。

 

また、加齢臭という言葉が世に出るころから「洗濯機でお父さんの下着と一緒に洗わないで」という愛娘たちからの警告に日本中のお父さん、つまり中高年の男性たちは愕然としたはずです。

これらの時期に、化粧品会社、マスコミが中高年男性に向けて「男たちよ、身ぎれいにしよう」とか、「中高年男性だってまだまだ、かっこよくなれる!」と彼らを煽り始めました。

そのような背景のもとで、中高年男性も以前から気にはなっていたでしょうけど、ハゲ予防対策を真剣に考え始めました。

「身ぎれい、清潔」が一番、そのためには「こんなシャンプー、あんなトリートメント剤がいい」と化粧品会社、洗剤会社が次々と、新製品を登場させてきました。そのため、育毛剤、発毛剤も随分、昔に比べ、種類が豊富になりました。

 

皮脂が毛穴を塞ぐ?

抜け毛の原因を「体の中で一番、皮脂が多いのは頭皮で、この皮脂が抜け毛を促している」という話や文面をよく聞き、目にしました。

この説が正しいのであれば、毎日、洗髪する人が増えている現在、抜け毛や薄毛で悩む人は確実に減少していなくてはいけません。しかし、現在、減るどころか、抜け毛に悩んでいる人は増えているといわれています、。

どうやらこの説は、専門医や研究者の話を聞く限りでは、どうも少し違うようです。今になって思えば、あれは化粧品会社などがヘアケア商品の売り上げを伸ばすために仕向けたこと?と勘繰りたくもなります。

ただ、現在、発売されている育毛剤や発毛剤、シャンプー、トリートメント剤のほとんどに血流を良くする成分が入っていますが、血行を良くすることが抜け毛防止になるという考えは、専門医たちも同じ意見のようです。

 

ホームレスの人たちはハゲない?

率直に言って、ホームレスの人たちから「ハゲ」という言葉を連想することができますか?

どちらかいうと、ハゲではなく髭がボウボウに生えていて、長いボサボサの髪というイメージが強いですよね。

これはあくまでもイメージで現在は少し変わっているように感じますが、それでも実際のところ、ハゲている人をそんなに見ないような気がしませんか?

 

これは自分の髪の毛を気にしている人なら、すでに思っておられるかもしれません。

「オレより、シャンプーの回数は絶対少なく、オレのほうが絶対にキレイにしているはずなのに、オレよりもホームレスのほうが髪がふさふさしているではないか」と。

そうなると、洗髪の回数は関係ない?

 

洗髪の回数よりも洗髪に使用するシャンプーが、すすぎ不十分で頭皮に残ることのほうが抜け毛を増やすという指摘が多くなっています。十分にすすいだつもりでも結構、頭皮に洗剤が残っているようです。

ホームレスの人たちが洗髪をする回数が少ないということは、頭皮にシャンプーのすすぎ残りがあまりないということにつながります。

 

もう一つ考えられるのはホームレスの人たちは一般人よりは睡眠時間が長いはずということです。特に睡眠のゴールデンタイムと言われる「午後10時から午前2時」の髪の成長を促す成長ホルモンが、十分に分泌されている間に就寝する人が多いと考えられます。

 

シャンプーを使って洗髪した後、そのとき、とれてしまった皮脂は24時間で回復するというデータがあります。そのため、洗いすぎはよくないけれど、毎日一回の洗髪はOKで、皮脂が溜まって不衛生になるよりはましという考えもあります。

しかし、毎日洗髪するようになったのは現代の話です。毎日洗わなかった昔、あるいは頭をあまり洗わない国は皮脂が溜まった人が多くて、ハゲが多かったか?……そんなことはありません。

 

ネットなどを調べていると、皮脂が毛穴を詰まらせて、毛が生えないようになると、抜け毛が増える原因になるとありますが、逆に、毛穴にある皮脂はダニや害のある細菌が中に侵入しないように身を守る蓋のようなものと言う説もあります。シャンプーがその蓋をとってしまうから異物が侵入し、毛根が炎症をおこし、抜け毛が増えるのだと。

たとえ毛穴が皮脂で詰まったとしても、時間が経てば自然に外に出ていき、古い皮脂が出てしまったのを補うかのように新しく皮脂が又、分泌され、頭皮は常に皮脂に覆われているのが当たり前というか正常なのです。

洗髪の回数を気にするのではなく、皮脂を必要以上に取りすぎない洗髪を心がければいいのです。それが人によって1日1回だったり、3日に1回だったりで、人それぞれ皮脂量が違うのですから、洗髪回数をも違って当然でしょう。

 

抜け毛は皮脂よりも食生活に影響がある?

結論からいえば、食生活と毛髪は連動しています。つまり、食生活の乱れ、特に過食傾向が強いと、毛髪にも悪影響を与えてしまうことは間違いないようです。

食生活の乱れはメタボ体型、生活習慣病のきっかけでもあり、命にまで影響を与えてしまいます。従って、身体の組織の一部である毛髪にも悪影響が出るのは明白です。

 

現代人の毛髪の質が悪くなったのは、シャンプーなどは二の次で食生活の欧米化が一番原因ではないかという気がします。

沖縄県は長寿の県として有名ですが、それは超高齢者の場合であって、沖縄県の65歳未満の県民の寿命が2010年、日本で一番、短い県となったのをご存知ですか?

平均寿命を何とか押し上げている今の超高齢者たちがいなくなれば、沖縄県は日本で一番、平均寿命が低い県になるだろうと危ぶまれています。

その原因として考えられているのが、米軍基地が常に身近にあり、アメリカ人の影響をうけ、ハンバーガー、フライドチキンなど、ジャンクフードをはじめとする高カロリーな食事を幼少の頃から摂り続けているからということが原因のようです。

このように食生活は、寿命の長さを変えてしまうものなのです。以前の日本は、世界遺産にもなった和食中心の食生活を営んでいました。

つまり、排気ガスやPM2.5などで汚染された空気などではなく、酸素をたっぷりと含んだピュアな空気の中で野菜中心の食事をしながら、生活をしていたのですから、髪も毎日洗わなくても、汗の臭い程度で済み、抜け毛も少なかったにちがいありません。

 

現代の環境にあったヘアケアで

昔は洗髪にシャンプーなど使わなくても抜け毛は少なかったとか、汚れも少なくて水で十分、きれいになったのだからといって、それを現代に合わせるようとするのは無理というものです。

食事の欧米化、環境汚染の中にいることを考えれば、また、仕事時に、頭に被っていたものが手拭や麦わら帽子からヘルメットに変われば、毛髪や頭皮は当然、昔とは比べものにならないぐらい汗やホコリなどで汚れて当然です。ときには、シャンプーの脱脂力を必要とすることもあるでしょう。

その中でシャンプーは、皮脂を取りすぎるからと毛嫌いするのではなく、シャンプーの特性を良く知り、有効に使うことで毛髪を健康に衛生的にする道具としてシャンプーを私達の必需品として考えることができるはずです。

というわけで次はシャンプーについての情報提供をします。しっかり、理解して、有害なものではなく、毛髪にとって「いいもの」として使用できるようになりましょう。