「ストレートネックが原因で薄毛になりやすい」というHPやブログをあちこちでよく見かけます。

ストレートネックとは日本語で大雑把に言えば、「猫背」のことです。

ストレートネックが薄毛をまねくというのであれば、ストレートネックを医学的に正しい姿勢に矯正すれば、薄毛が治る可能性が大、或いは薄毛を予防できるということになりますが、薄毛や脱毛になるということはそんなに簡単なものなのでしょうか?

薄毛や脱毛の原因が全てストレートネックではないことは当然ですが、ストレートネックが薄毛の原因の一つになるのでしょうか?

この記事では医学的観点から検討した結果をご紹介します。

まずは、ストレートネックと薄毛に関係するという説を、ご存知ない方のためにどういう説なのかをまず、ご紹介いたします。

ストレートネックは薄毛になりやすい」説の詳細

首で頸椎に相当する部分をレントゲンで見た場合、正常であれば、首の骨が少しアーチ状にやや曲がっています。

ストレートネックとは、首の骨がアーチ状を描かず、ストレート(直線的)に配列していることを指しています。

ストレートネックではない人でも前に屈み、首を前に出すと、下部の頸椎が動いて首の骨の配列がストレートになりますが、ストレートネックの状態の人は普通にしていてもストレートですが、前にかがんでも首の骨はストレートなままで、下部の頸椎は動かず、頭と上部の頸椎が動いただけにすぎません。

そのため、放置していると、首の痛み、肩こり、ひどくなると、手足の痺れ、場合によっては吐き気も生じてくることがあります。

参考URL:ストレートネックとは 稲毛整形外科 千葉スポーツクリニック

http://e-seikei.com/sports37.html

ストレートネックになる原因は一言で言えば、「姿勢の悪さ」にあります。

例えば、パソコン、スマホ、読書などの長時間の作業が原因です。日々の仕事がデスクワークという方もなりやすいでしょう。

では、ストレートネックと薄毛は関係あるとするサイトの情報のいくつかをまとめてみたいと思います。

 

ストレートネックは血行不良の原因になる

男性の薄毛、脱毛の最大原因としてAGAがあります。その次にこれは男女両方に言えることですが、血行不良がよくあげられています。

それらのサイトを読みますと、

「ストレートネックの状態になることで首の周りの血管が圧迫され、血行不良となります。そのため、発毛に必要な栄養素が円滑に毛母細胞のほうに運ばれにくくなり、発毛が妨げられる」というように記載されています。

発毛には、非常に速い毛母細胞の分裂が必要です。

従来の抗がん剤は、がん細胞だけでなく、がん細胞のように分裂のスピードが速い細胞を中心に攻撃していきますが、毛母細胞もその餌食になって脱毛をおこさせることからも、発毛を起こさせるエネルギーがいかに強いものかがわかります。

従って、その分、発毛には栄養が十分に必要ということになります。

ストレートネックが原因で血行不良となり、毛母細胞が栄養不足となって、薄毛が進行するという説は何となく、納得できそうな気がしてきます。確かに……。

 

ストレートネックそのものが薄毛の原因に?

薄毛や脱毛になる原因は現在、日進月歩以上の勢いで色んなことが解明されていますが、それでも、まだまだわからないことだらけです。

ストレートネックが原因ということは、血行不良が原因ということに結びつくのでしょうが、ストレートネック程度の血行不良で薄毛になるというエビデンスのある論文などはまだ見当たりません。

ストレートネックは医師によって色々な解説がありますが、要するに頚椎症等と診断される前の前駆状態と言っています。

ただ、放置すると、大きな病気になる可能性が高く、後で簡単に説明しますが、こちらの方が薄毛以上に深刻です。

そこでも、ストレートネックと薄毛の関係は書いてありません。

ただ、あるサイトで、ハゲの位置によって色んな病気が……というものはありましたが……。

参考URL:氏家院長のコラム

http://www.dental-ujiie.jp/column/index.php?p=10

骨の矯正などの専門家である理学療法士や整体師の方もどちらかいうと、ストレートネックと薄毛の関係に否定的な意見がありました。

あのミノキシジルでさえも、ミノキシジルの発毛効果は血管拡張作用よりも毛母細胞の直接作用のほうが強いとしています。

ただ、私自身、血行不良が薄毛の確固たる原因とは思ってはいませんが、関与しているという説も多くあり、真っ向から否定する気もありません。

参考文献:専門医が語る毛髪科学最前線 板見 智

 

薄毛以上に怖い脳梗塞が起きる

ストレートネックが薄毛の危険性に対する医師や専門家からの情報は見られないのですが、ストレートネックが及ぼす脳梗塞の危険性についての医師や専門家からの情報はあります。

ストレートネックの状態が続くと、首の周辺を通っている椎骨動脈を常に圧迫していることになります。

この状態で、外側から強い圧力でも受けた場合、体内に血栓でもあれば、それが椎骨動脈に飛んできて、動脈を塞いでしまいます。その結果、それから先の脳へ酸素や栄養が回らなくなり、脳梗塞をおこすと、医師は警告しています。

 

頭頂部のハゲは心血管系に注意

頭頂部に脱毛、薄毛があった場合、心筋梗塞や脳梗塞になる確率が高くなるとも言われています。

同じハゲでも前頭部の脱毛よりも頭頂部の脱毛のほうが、そのリスクは高いというデータがあります。

また、ストレートネックで常に前に首が出ている状態であれば、肺が前屈みのために小さく縮んだようになります。そのため、脳に十分、酸素が行き渡らなくなり、脳の活動性が低下してしまい、必要以上に眠くなったり、体がだるくなったりします。

以上のことから、ストレートネックが薄毛を進行させるというよりは、もっと重大なことが起きることに注意をすべきです。

 

 

生活習慣を改めるとか、食生活を見直すなどの方法で全身のケア、つまりアンチエイジング的なケアで動脈硬化などを予防して、心筋梗塞や脳梗塞にならないような体を作ることがハゲを予防することにつながります。

脳に近い首の周りの血管も動脈硬化で、その上、ストレートネックの症状があると、血栓もできやすく、それこそ脳梗塞になりやすい条件を持っていると言えます。

特に頭頂部が剥げている人は、首の周りの血管も動脈硬化になっている可能性が高く、ストレートネックの症状を持っているのであれば、ストレートネックを改善する必要があります。

 

ストレートネックが直接、髪に影響を与えるのであれば、脳神経外科医からでも色んなエビデンスの情報があるはずです。

しかし、ストレートネックのことを記載する脳神経外科医はいても、髪の毛に影響を与えるということまでを記載する医師はまだ見当たりません。

血行不良が脱毛、薄毛を進行させるという説は、弱いけれども考えられないこともないと思います。しかし、色んな育毛剤に血行改善する成分をたくさん、入れているにも拘らず、あまり効果が見られていません。

そのかわり、非常に遠回りになるかもしれませんが、動脈硬化を起こさせないように気をつけ、全身の老化を遅らせる、特に頭頂部にハゲの傾向があれば、ストレートネックにも注意する、男性は体内の男性ホルモンが減らないようにするなどといった努力がいつしか、フサフサな髪の毛を呼び込んでいることでしょう。

そのサポートに、育毛剤を持っていればいいのではないのでしょうか?

 

育毛剤のせいにしない

ハゲや薄毛を育毛剤の効きが悪いからと、育毛剤のせいにすることはフェアではありません。。育毛剤のメーカーも色々、研究し、解決方法を日々、考えています。昔に比べれば、かなり前進しています。

これらの育毛剤を片手に、全身のケアをしてこそ解決できることです。そして、新しいAGA治療や新薬がいつできても、それを十分に試すことができる健康な体でいることも重要なことなのです。

参考URL:と心筋梗塞との関係について 石原藤樹のブログ(元六号通り診療所所長のブログ)

http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2013-04-08

参考URL:Lotufo PA, et al. Male pattern baldness and coronary heart disease. Arch Int Med 2000, 160:165-71

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4409601/

参考URL:猫背は脳梗塞の危険性……

http://ameblo.jp/noriten12/entry-12227308346.html