薄毛やハゲが身長の高低に関係があると考えてみたことありますか?
薄毛と低身長が1人の人間に偶然、重なったとしても、低身長が薄毛の原因であるとは思いにくいものですね。
それが、低身長と薄毛は関係があるというような研究発表がなされました。

研究発表者はシュテファニー・ハイルマン・ハインバッハ氏で、ドイツのボン大学の教授です。

ただ、この論文は。ヨーロッパ人の男性(アジア系人はなし)を対象にしています。

人種差によって異なる臨床結果も少なくないことから、この発表も日本人の私たちはには参考程度という気持ちでいいかなと思います。

それに、この研究発表は「確定」というものではありません。

しかし、この研究発表は、まだまだたくさんある髪の毛の神秘な謎を少しでも明らかにしてくれる資料の一つであることは間違いないでしょう。

低身長は若年性AGAになりやすいという研究発表

先程もご紹介しましたが、ヨーロッパ系の男性における結果であって、アジア系の男性はこの研究に含まれていません。

また、AGAや若年性AGAはアジア人男性よりもヨーロッパ人男性のほうが発症しやすいと考えられていることなどから、これらの研究内容を日本人を含むアジア人男性にあてはめるのは少々、難があるということを先に申しあげておきます。

ハインバッハ教授は、若年性AGAの患者とそうでない男性の遺伝子から、若年性AGAの発症リスクを高める遺伝子63個を同定しました。

その63個の遺伝子から下記のことを発表しています。

 

早く思春期が来たことで低身長に

子供の身長の最終スパートは思春期で、身長の伸びは思春期が終わると同時に骨端が閉鎖して、身長の伸びは止まります。

つまり、思春期が早く来れば来るほど身長を伸ばす期間が短く最終スパートの思春期が低い身長から始まるので、成長が止まる思春期終了時期になっても低身長のままということになります。

ハインバッハ教授は、思春期が加速的に進行し早い段階で第二次性徴が現れ骨端が早期に閉鎖することで低身長がおき、そのことが若年性AGAを発症しやすくするといっています。

参照URL:西新宿整形外科クリニック「思春期と身長の関係」
http://www.ns-seikeigeka.com/column/child/04.html

 

若年性AGAは前立腺がんや心不全などの心臓病を発しやすい

低身長の人は若年性AGAを発症しやすいということだけでなく前立腺がんや心臓病にも罹患しやすいと言っていますが、これは若年性AGAだけのことを言っているのではなくAGAも同様に罹患しやすいと報告しています。

そして、この研究論文の中で非常に興味ぶかい個所を見つけました。

① 若年性AGAを発症してしまったことはマイナスかもしれませんが、前立腺や循環系疾患の発症予防、早期発見、早期治療につなげることができます。
② AGA治療薬としてFDA(アメリカの食品医薬品局)に承認された2つの医薬品(フィナステリドミノキシジル)がAGA治療薬として使用されるまでは、前立腺疾患(フィナステリド)や循環器系疾患(ミノキシジル)の治療薬であったということと、若年性AGAやAGA患者さんは前立腺がんや心臓病を罹患しやすいということは単なる偶然ではなかったということがいえます。

 

将来の発展が期待できる有効な研究成果と評価

低身長が若年性AGAを発症しやすくするということはわかっても、その理由はまだ解明されていません。

また、どの程度の低身長で脱毛症の発症リスク、進行度合いもまだ未明のままです。

しかし、身長と脱毛症関連についてさらに研究を重ねていくことで、未解明な部分も明らかになるとハインバッハ教授は言われておられるようです。

この研究で同定された変異遺伝子のいくつかは、AGA治療にも活用されるときがくるだろうとも……。

参照URL:AFP BB NEWS「背の低い白人男性は薄毛になりやすい、欧州研究」
http://www.afpbb.com/articles/-/3120893?cx_part=txt_topics
参照URL:Nature COMMUNICATIONS「Meta-analysis identifies novel risk loci and yields systematic insights into the biology of male-pattern baldness」
https://www.nature.com/articles/ncomms14694

 

日本人をはじめとするアジア人については?

AGAはアジア人よりも白人のほうが発症しやすく、アジア人は白人よりも数年〜10年遅れてAGAを発症言われています。

それでも、半数以上のアジア人がAGAを発症することを考えれば、ハインバッハ教授の研究発表は非常に興味ぶかい発表であると考えます。

日本人と白人の遺伝子は異なるため、低身長が薄毛の誘因になるとはいえるかどうかはまだはっきりしていません。

しかし、少しでも身長を伸ばし、そのようなリスクから遠ざけることは有益なことかもしれません。

身長の高低は遺伝の影響があることは否めませんが、思春期までにしっかりと身長を伸ばす、すなわち、思春期でラストスパートをかけてグーンと身長を伸ばそうと努力することは将来のAGA発症予防になるかもしれません。

 

思春期終了までに子供の身長を伸ばす方法

専門医は身長の伸びは遺伝だけでなく、生活環境でも伸び率を上げることができるといいます。

身長が伸びる最後の期間、すなわち、思春期が終るまでの期間をどう過ごすかで決まるので、両親や祖父母の身長が低いからと諦めないで頑張ってほしいと思います。

まず、色んな生活環境の中で、「栄養」「運動」「睡眠」の3つに重点をおいて考えます。

摂り過ぎても少な過ぎてもいけない栄養

栄養過多で太り気味な子供は早く思春期が来て、身長がしっかりと伸び切らないうちに身長の伸びがストップします。

逆に、栄養不足でやせ過ぎだと、身長を伸ばすための栄養が不足し身長の伸びが悪くなります。

そのため、栄養のバランスを意識しましょう。

例えば、骨を伸ばすのは、カルシウム以上にたん白質の摂取が重要です。

炭水化物も摂りつつ、それ以上に、たん白質、ビタミン、ミネラルの積極的な摂取を心がけ、太り過ぎず、痩せすぎないバランスの取れた体型を目指しましょう。

 

適度な運動が骨の成長をサポートする

適度な運動が骨に刺激を与え、骨の成長を促します。

また、適度な運動が適度な疲れを呼び、質の良い睡眠を誘います。

 

質の良い睡眠は成長ホルモンの分泌を促す

身長を伸ばす成長ホルモンは寝てから二時間までに最も分泌されます。しかも、深い睡眠であるほど、成長ホルモンの分泌が多くなります。

このことから、しっかりと睡眠を摂ることも身長を伸ばす方法の一つです。

参照URL:ヘルスケア大学「子供の身長を伸ばす方法」
http://www.skincare-univ.com/article/009531/

低身長とは何センチ以下?

低身長と一言にいっても、人それそれが考える低身長のサイズは異なると思います。

「マイナビ学生の窓口」によると、女子大生が考える男子の低身長は160cm以下というのが一番多かったようです。

では、医学的には何センチ以下を低身長というのでしょうか?

これは成長期にある子供の身長に対して使用されるのですが、同年齢、同性別で定められた平均身長から―2SD以下の身長を「低身長」といいます。

SDというのは標準偏差のことですが、「―2SD」をわかりやすく言うならば、同年齢、同性別の100人のグループ中で一番低い方か2〜3番目辺りまでのことです。

たとえば、15歳の男子の平均身長が167.1cmで、低身長は154.7cm以下となります。

成長期の場合は身長の伸び率も大事な要素ですので、結果だけを見て単純に数値に当てはめるというのは問題があるとは思いますが、一般的な低身長の目安は「-2SD以下」ということになります。

ハインバッハ教授野研究もまだ、低身長という漠然としたイメージはあっても定量的に決めることは、まだできていないようです。

参照URL:マイナビ学生の窓口「男子の身長、何センチ以下から「チビ」だと思う? 女子大生に聞いてみた!」
https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/37054

参照URL:吉村クリニック「低身長について(成長ホルモン分泌不全性低身長症)」
http://www.yoshimura-clinic.jp/topics_contents/topics_short_stature/p_topics_short_stature.htm

 

まとめ

① 低身長と若年性AGAは関係があるという研究の内容
② 思春期が早期にくることが低身長につながりやすい
③ 低身長=若年性AGA=前立腺がんや心臓病に
④ 遺伝とは関係なく、思春期にしっかりと身長を伸ばす方法
⑤ どれぐらいの身長を低身長とする?

なかなか、興味深い研究発表だと思いませんか?
これから子育てに入られる方には非常に参考になるのではないかと考えます。