運動不足が薄毛を進めているという話を耳にすることがありますが、俄かには信じがたいという人もおられるようです。
しかし、もしも運動することで気になる薄毛が解消される可能性があるのならば、お金がかかるわけではないし「やってみようかな」と思う人もおられるのではないかと思い検証してみることにしました。

運動をすると血液の流れが活発になることが脈拍の上昇で実感できますし、体が温かくなり脂肪が燃焼している気分になります。
確かに、ダイエットや健康管理に良さそうであるということは感覚的にも分かりやすいことですが、髪の毛のこととなると簡単に実感できることではありません。

実際、街中をジョギングしている人たちが薄毛改善を目的にして運動しているようには見えませんし、テレビで見るアスリートたちの髪の毛がどうなっているのかなどを気にしてみている人もおられないかと思います。

今回検証してみた結果を先に申し上げると、運動によって薄毛が改善できる可能性は十分にあるということです。

そこで、運動不足が薄毛を誘発しているのが本当であるならば、軽い運動と激しい運動が薄毛改善に効果が期待できるという科学的根拠がどうなっているのかを掘り下げたいと思います。

 

有酸素運動と薄毛の関係

有酸素運動は散歩やウォーキングといった軽めの運動を指しますが、脂肪を燃焼させることからダイエット目的で生活習慣に取り入れている人はたくさんおられます。

有酸素運動の体脂肪を減らすというダイエット効果のメカニズムの中に、薄毛改善効果につながるヒントがありました。

 

有酸素運動は薄毛改善に有効!

有酸素運動は比較的ゆったりとして持続しやすい運動なので、構えることなく始めることができます。
心拍数がやや上がるぐらいの呼吸で運動することで体内に取り込まれた酸素が糖質や脂質を燃やしてエネルギーを産みだすため、血糖値の低下や中性脂肪や悪玉(LDL)コレステロールの減少を促進する効果があります。
そして、血液中の糖や中性脂肪を消費しつくした後は、蓄えられている体脂肪を燃焼させることになるということはいろいろなサイトで紹介されています。

実は、有酸素運動による血糖値の減少や総コレステロール値の減少、さらには、体脂肪の減少という効果は、ダイエットだけでなく体脂肪とは縁の無さそうな髪の毛の発育に大きな影響を与えているのです。

 

血流を改善する有酸素運動が髪の毛に栄養を届ける!


有酸素運動による血糖値や総コレステロール値の減少は、血液の粘度を下げる、すなわち、血液のドロドロを解消する効果と動脈硬化を抑える効果が期待されるということになります。
すなわち、有酸素運動を継続することによってサラサラになった血液が、柔軟性を持った血管の中を通過することになり血流が活発になります。

活発になった血液の流れは体脂肪の蓄えられている皮下脂肪や内臓脂肪だけに作用しているというわけではなく、頭皮下の血流にもその影響を及ぼしています。

毛髪は毛母体が血液から受け取った栄養素を利用して毛母細胞の分裂によって形成されていきます。
従って、有酸素運動によって血流が良くなることで、発毛に必要な栄養素を毛母細胞まで十分に届けることができます。

 

体脂肪の減少がテストステロンの減少を止める!?

海外で盛んに研究されていることですが、肥満によって男性ホルモンの一つであるテストステロンが減少するということが分かってきているということです。
まだまだメカニズムも定かではなく科学的に証明されるというほどではないようですが、肥満者のテストステロン量は明らかに正常者のものよりも低くなっており、加齢に伴うテストステロンの減少とは別の内分泌系のトラブルによるということまでは分かっているそうです。

参照元:新宿Life Clinic  肥満とテストステロンの低下とEDの発症
http://www.life-cl.com/glossary/hi/overweight-and-reduction-of-testosterone.html

テストステロンの増加はAGA(男性型脱毛症)誘因物質と言われるDHT(ジヒドロテストステロン)を減少させると言われています。
このようなことから、体脂肪を減少させる、すなわち、ダイエット効果のある有酸素運動には薄毛改善に対する効果も期待できると考えることができます。

 

有酸素運動は継続時間よりも毎日、続けることが大事

有酸素運動は20分以上続けることが効果的と言われますが、それはなぜでしょうか?

有酸素運動は体内の糖質や脂肪の燃焼に必要な酸素を体に供給するための運動ですが、運動を始めた直後は血液中にある糖質や中性脂肪などの利用しやすいものから燃焼させてエネルギーとして利用します。
すなわち、最初の20分というのは血液中に存在する糖質や中性脂肪を燃焼させる時間であって、体に蓄えられた体脂肪を燃焼させるためには20分以上の有酸素運動が必要になるというわけです。

また、体内の脂質を燃やすときに重要な働きをするリパーゼ(脂肪分解酵素)は体温が1~2℃程度上昇したときに効率的に体脂肪を分解します。

有酸素運動をすることで血中の糖質や脂肪を燃焼させたときの熱が溜まってきますので、運動を始めて20分以上経過したくらいの体温がちょうど良いということになります。
しかしながら、体脂肪を燃やすには20分以上あれば理想的ではありますが、たとえ20分に届かないにしても血液中の糖質や中性脂肪の燃焼は起こっていますので、余分な体脂肪がつくことを抑えることは可能なはずです。
すなわち、時間を気にするよりも、いかに「継続」できるかが重要になってくるということになります。

 

無酸素運動でも薄毛は改善できる!?

無酸素運動というのは、筋トレやアスリートが行っているような激しい運動です。
有酸素運動でもついつい力が入ってしまうと呼吸による酸素の補給が間に合わなくなることで、後半に無酸素運動になってしまうということはあります。

酸素が足りない状態では脂肪を燃焼させることができませんので、糖質を嫌気的に代謝することになり体内に乳酸が溜まります。
激しい運動をする無酸素運動では、最も活動する筋肉で大量のエネルギーが必要になりますので、筋肉内の乳酸濃度が高くなることになります。
体の中では筋肉強化を促進するテストステロンの分泌が活発になり、伸縮や乳酸によって損傷した筋肉を補修するように指示が出ることになります。
これが、いわゆる、筋トレという筋肉増強のメカニズムであり、筋肉内に乳酸が蓄積することによって筋肉痛が発生しますが乳酸の減少に伴って鎮静化することになります。

言い換えると、筋トレのような激しい無酸素運動は筋肉増強を促すためにテストステロンの分泌を活発にさせる効果があり、体内のテストステロン濃度が上がることになります。

AGAの最大誘因物質であるDHTの増加はテストステロンの減少によって起こる男性ホルモン不足を補うためのものですので、テストステロンが増えることでDHTの濃度が抑えられることになりAGAが改善される効果が期待できるというわけです。
下記の二つのURLにAGA専門医の話が掲載されていますので、この記事と併せて読んでいただければと思います。

関連記事

筋トレをするとハゲる?薄毛とテストステロン(男性ホルモン)の関係を薬剤師が解説
参照URL

育毛研究室「国内屈指の臨床例を誇る医師が語るAGAと遺伝の真実」

 

無酸素運動はAGA以外の薄毛にも有効!

無酸素運動によって筋肉が増強されるということは、基礎代謝の上昇につながります。
基礎代謝というのは生命を維持するために必要な最小限のエネルギーを生み出すための代謝を意味しており、寝転がっていても心臓が動いているように意識しなくても起こる活動に必要なエネルギーを供給する反応です。
基礎代謝に伴うエネルギーの消費量は、高い方から順番に、肝臓が27%、脳が19%、筋肉が18%ということですので、筋肉量が増加すれば基礎代謝が上がってくるというわけです。

基礎代謝に使われるエネルギーを産み出す栄養源は糖質と中性脂肪ですので、基礎代謝が上がれば血液中の糖と中性脂肪が消費されることになり血液がサラサラになりやすくなります。

すなわち、基礎代謝の上昇が血液をサラサラにすることで血流を改善し、毛母細胞に十分な栄養素を送ることで発毛を促進することが可能になるというわけです。

参照URL:順天堂大学医学部附属順天医院泌尿器科 メンズヘルス外来「テストステロンの作用と生活習慣病」
http://juntendo-urology.jp/examination/mens_health/

 

まとめ

① 有酸素運動と薄毛の関係
② 有酸素運動の血糖値とそいうコレステロールを下げる効果が血液をサラサラにし、毛母細胞の発毛を促進する
③ 20分以上の有酸素運動による体脂肪の減少がテストステロンの不足を解消する薄毛改善効果が期待できる
④ 無酸素運動はテストステロンを増やし、テストステロンがDHTに変換されるのを抑えてAGAを予防する
⑤ 無酸素運動による筋肉増強は基礎代謝をアップさせて、血液をサラサラ毛母細胞の発毛を促進する

有酸素運動も無酸素運動も薄毛対策には期待が持てそうですが、薄毛対策だけが目的ならば余裕が無い限り無謀な無酸素運動はやめておいた方が良いのかもしれません。

急に過激な筋トレをして、体を壊しては薄毛対策どころではなくなってしまいます。

育毛剤などに頼る方法もありますので、併せてご検討下さい。

関連記事

育毛剤おすすめ比較ランキング