アデノゲンスカルプケアシャンプーは、あの資生堂の製品です。

 

あのというのは……

最先端の毛髪再生医療技術(自家細胞移植の一種)を活用して、医療機関と共同研究してきたということです。

その研究が2018年、臨床試験、実用化に向けて現在、準備中であろうと考えます。

そんな最先端技術をもった資生堂にしては、他の育毛シャンプーと比べて陳腐な育毛シャンプーを製品化してしまったという気持ちがするのですが、皆さんはどうお考えになられますか?
気になるところから順番に検証してみましょう。

 

ラウレス硫酸Naがドライタイプにも入っている

ラウレス硫酸Naとは、洗浄剤(石油系界面活性剤)です。

ラウリル硫酸Naの刺激が強いということで改良された成分ですが、石油系であることは同じで、洗浄力、脱脂力が強力な分だけ頭皮や髪の毛へのダメージも強いと言われ、安価なシャンプーによく入っています。

ラウレス硫酸Naが入ったシャンプーを使ってお客さんの頭を洗う美容師さんの手まで荒れてしまうとか……。
アデノゲンスカルプケアシャンプーを分析したサイトのほとんどに「育毛シャンプーにラウレス硫酸Naが入っているとは!」と驚いています。

スーパーなどで販売されているような安価なシャンプーに、ラウレス硫酸Naが入っているのなら、まだ、許せます。

しかし、アデノゲンスカルプシャンプーは育毛シャンプーであり、価格もそれなりに高めです。

一番驚くのはオイリータイプ(脂性)のシャンプーに入っているのはまだ許せても、ドライタイプ(乾性)にも入っていることです。

ただ、ドライタイプには、ヒアルロン酸など保湿性成分が加えられています。しかし、それでも、ラウレス硫酸Naを使うかなあと、首をひねりたくなります。

なぜなら、スカルプDシャンプーのストロングオイリーという超脂性タイプでも、アデノゲンスカルプケアシャンプーに使用されているラウレス硫酸Naは入っていません。

表示成分を見ていただくと分かりますが、初めに表示されているほどたくさん入っています。

アデノゲンのシャンプーはオイリ―にもドライにも水の次にラウレス硫酸ナトリウムが入っています。

その後に、アミノ酸系界面活性剤が表示されています。

ドライタイプにはせめてラウレス硫酸Naよりも先に表示されてほしかったですよね。

 

ボストンアロマシャンプーの配慮に注目

他の記事で解説していますボストンアロマシャンプーは、石けん成分が一つ、アミノ酸成分(界面活性剤)が4つ入っています。

石けんは洗浄力、脱脂力共に強いです。

しかし、石けんのメリットを活かした後の脂が取れてしまった頭皮や髪の毛をサポートするために、アミノ酸界面活性剤を数種類入れています。

しっかり汚れも落としつつ、保湿性も低下しないようにという配慮が感じられます。

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一方、アデノゲンスカルプケアシャンプーにもコカミドプロピルベタイン、ココイルメチルタウリンタウリンNaなど保湿性を考えた成分が入っています。

それでも、アデノゲンスカルプケアシャンプーは育毛シャンプーであること、安価でないことを考えると、美容師さんの手まで荒れてしまうというラウレス硫酸Na以外にももっと似合う成分があったのでは?

参照URL:アミノ酸シャンプーとノンシリコン専門店「シャンプー勘定サイト」
http://www.shampookantei.com/seibunjiten/seibun55.html

 

アデノゲンスカルプケアシャンプーには発毛剤が入っているけれど……

原材料の表示成分を見てください。中央よりもやや前のほうに「アデノシン」と表示されています、これが発毛剤です。

シャンプーに発毛剤が入っているものはなかなかありません。


ただし、アデノシンは、日本皮膚科学会AGA診療ガイドラインで推奨度A〜Dランクの中でC₁ランクです。C₁ランクとは「行うことを考慮してもよいが,十分な根拠がない(引用)」となっています。

ちなみに、AGA2大治療薬といわれているフィナステリドとミノキシジルはAランクで「 行うよう強く勧められる(引用)」となっています。

参照URL:公益社団法人日本皮膚科学会「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版) 」

C₁ランクとはいえ、前出のガイドラインに掲載されていないものが育毛剤の原材料になっていることが多いことを考えれば、アデノシンはなかなか優等生な原材料であると考えてもよいと思います。

アデノシンの育毛効果については、資生堂の公式サイト「ADENOGEN」にあります。

参照URL:ADENOGEN「発毛を促進し、しっかりとした髪に育てるバイオサイエンス研究から生まれたアデノシン」
http://www.shiseido.co.jp/adeno/adenosine/

しかし、アデノゲンスカルプケアシャンプーに入っている低度の量で、育毛効果が期待できるのか?
入っているだけでなくちゃんと効果が出る濃度をクリアしないと効果がないでしょうから、少ししか入っていないのなら、シャンプーらしく頭皮環境改善に徹底するほうがいいのではないでしょうか?
しつこいようですが、例えば、ラウレス硫酸Naよりももっと適応した原材料に変えるとか……。

 

オイリータイプとドライタイプの価格は違っていてもいい

オイリータイプの原材料の場合であれば、洗浄力、脱脂力中心に考えるのは当然ですね。最近のオイリータイプは洗浄力も脱脂力もありつつ、保湿アップも考慮したシャンプーが出ています。

オイリータイプ以上に、細心な注意が必要なのがドライタイプです。乾燥肌の人は洗浄と同時に保湿性も低下させてはいけません。

場合によっては、オイリータイプ以上に高品質なアミノ酸界面活性剤や保湿成分が必要になります。

もし、このような配慮がされた場合、当然、オイリータイプのシャンプーよりも価格が高くなることでしょう。
でも、その価格の差を購入者が納得するのであれば、効果を優先にして自分に合ったタイプのシャンプーを購入するはずです。

AGAを深刻に考えている人が多いことは育毛関係の大盛況でわかります。

当事者たちはものすごく勉強しておられますので、自分が納得できるのであれば、法外な価格でない限り効果優先で購入されることはわかります。

アデノゲンスカルプケアシャンプーのドライタイプにまで脱脂力の強いラウレス硫酸Naを使用していると批判をしてしまいましたが、ドライタイプに入っていてオイリータイプには入っていない成分もいくつか入っており、それなりにドライタイプの形質性は保たれています。

ドライタイプにしか入っていないいくつかの成分の中でヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Naを検討してみましょう。

 

ドライタイプにのみ入っているヒアルロン酸Naやアセチルヒアルロン酸Na

ヒアルロン酸Naはヌルヌルとしたゲル上の物質です。保水力があり、水分を皮膚の内側に閉じ込める働きを持っています。


アセチルヒアルロン酸Naはスーパーヒアルロン酸とも呼ばれ、ヒアルロン酸Naの約2倍の効果があるといわれています。
ヒアルロン酸Naの化学構造式に水酸基がついていますが、これがアセチル基に変換されたものがアセチルヒアルロン酸Naです。

参照URL:スキンケア大学「話題のスーパーヒアルロン酸とは
http://www.skincare-univ.com/article/003736/

 

保湿性成分については配慮されていても、それ以上にラウレス硫酸Naがかなり入っているために批判されやすい

ドライタイプにはヒアルロン酸以外にもポリクオタニウムなど三種類の保湿性成分がそれなりに入っていますが、ドライタイプには合わないラウレス硫酸Naが入っています。

オイリータイプ向けでも最近の高価な育毛シャンプーには使用されているシャンプーが少ないという成分が、ラウレス硫酸Naなのです。

また、入っているという問題点だけでなく、水の次に多く入っているということも見逃すことができません。

このようなことがあちこちのサイトから批判されている原因の一つであろうと思われます。

 

まとめ

① ラウレス硫酸Naが結構入っているためか、批判されることも多い
② ボストンアロマシャンプーの配慮と比較
③ アデノゲンスカルプケアシャンプーに入っている発毛剤「アデノシン」を検証
④ オイリータイプとドライタイプの価格は違ってもいいかも!
⑤ ドライタイプにしか入っていない成分;評価できるものも多いが……

オイリータイプとドライタイプの特徴は明確に打ち出されてはいますし、注意の必要なドライタイプには保湿成分が補強されているきちんした育毛シャンプーであることは間違いありません。

アデノゲンスカルプケアシャンプーに期待される部分は、資生堂が力を入れている育毛成分であるアデノシンということになります。

批判されやすいラウレス硫酸Naも厚生省認可の成分であるため安全なものであることは間違いないのですが、現場の声、例えば、美容師さんの手が荒れやすいというような評判を「ならば、同じ皮膚である頭皮にもよくない」とまで構想を拡げ、成分を決めていくことも重要だと感じます。

厚生労働省のあくまでも試験的な判断と現場の生の声は時としてずれることがあります。

この現場の声を調査し、ズレをうまく調整するのが、製品を供給する側の役目だと思います。