今回のポイント

  1. 更年期にさしかかると、頭皮環境にも変化が発生する
  2. 女性ホルモンは2種類あり、心身の好不調を左右させる
  3. 更年期は女性ホルモンの分泌が減少するので、薄毛などのトラブルが増える
  4. 自律神経の乱れが血行悪化、皮脂の分泌異常を引き起こし、抜け毛を発生させる

更年期に起きやすい体の変化とは

更年期に入ると、女性は心体ともに大きな変化が発生しやすくなります。

たとえば、倦怠感、うつ、不眠、動悸、ほてり、冷えなどの不快感を伴う症状や、肩こり、腰痛、関節痛など、生活に支障が出てくるものまで、さまざまです。

こうした更年期独特の不調を総称して、「更年期症状」(ひどい場合には更年期障害)と呼んでいます。

不調に適応しながら、この時期を問題なく過ごせる方もいますが、その症状が多岐に渡るため、自覚症状がないという方も少なくありません。

髪の毛がいつもより多く抜けていると感じても、

「ただの老化かしら?」

と思ってしまいがちですが、ホルモンバランスの変化によってさまざまな変化が発生します。

今回は、更年期に注意したい頭皮と髪の症状について解説しながら、美髪を保つ方法をお伝えしてゆきます。

 

そもそも更年期って、どういうカラダの変化なの?

まず、更年期について、わたしたちの知識を確認する意味を含めて、おさらいしておきましょう。

みなさんは更年期と聞いて、どんな想像をしますか?

更年期障害のイメージも強いということもあって、

「更年期になるのは少し心配、怖い」

といった方もいるかもしれませんね。

 

しかし、更年期は人間ならば誰もが向かえる、カラダと心の過渡期。

女性として一番きらめいて、妊娠するのに適した成熟期から老年期へと移ってゆくためには、むしろこのカラダの変化は欠かせないものなんです。

つまり、人間としての老いの一時期ですので、避ける必要もなく、うまく対処して受け止めるべきものだと言えるでしょう。

また、更年期と聞くと漠然としたイメージはあるけど、自分の更年期がいつなのか明確にわからない人も多いかもしれません。

それもある意味正解で、更年期は人によってそれぞれなので、断言できる年齢なんてないものです。

一般的に言う年代としては40~50代で、閉経前後5年間であるとされていて、更年期の始まりには、閉経前から始まる不規則な月経が発生することが特徴です。

もちろん、月経に変化がなく、突然閉経に至る人もいます。

 

女性ホルモンには2種類ある

更年期をしっかり理解するうえで、キーワードになってくるのが「女性ホルモン」です。

まずは、2種類ある女性ホルモンについて理解を深めましょう!

卵巣機能の衰えは、すなわち女性ホルモンの減少でもあり、これも更年期症状に深く関連しています。

女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあります。

どちらも卵巣で作られるホルモンで、子供を妊娠するために欠かせない役割を果たしますが、それ以外にもいくつかのはたらきを持っています。

 

卵胞ホルモン(エストロゲン)

自律神経、髪、脳、免疫、皮膚、代謝などのはたらきにも大きく関わります。

女性らしい体型を作り、体調や髪質、肌質なども安定させてくれるため、美人ホルモンと呼ばれることもあります。

 

黄体ホルモン(プロゲステロン)

エストロゲン同様、妊娠のために大事なはたらきをしますが、体内に水分・栄養を溜め込むため、むくみにつながったり食欲増進を促したりします。

そのため、生理前などにプロゲステロンの分泌が増えると体調が安定せず、肌も荒れやすくなり、中には、イライラが続く、無性に甘い物が食べたくなるといった月経前症候群)という症状を起こす人もいます。

 

これらの女性ホルモンは、いつのときも女性に多大な影響を与えるものです。

たとえば”マタニティーブルー”という言葉がありますが、これも実は女性ホルモンが関係していると言われています。

妊娠中は、赤ちゃんが育ちやすいように女性ホルモンが多く分泌されていますが、出産を境にその分泌が低下していきます。

それによってホルモンバランスが崩れると、不眠・不安などの症状をともなうマタニティーブルーの状態になるのです。

これはもちろん、産後の一時的なホルモンの減少という生理的なものが原因となっていますので、いずれ治ります。

 

更年期かなと思ったら、頑張り過ぎないのが一番!

このように、女性ホルモンバランスの乱れというのは、女性の心体に明確な変化をもたらすということです。

マタニティーブルーの場合は一時的なものですが、それが更年期という、根本的な卵巣機能の衰え(女性ホルモン減少)である場合は、一過性のものではないということも理解できますね。

更年期は老年期への前段階になりますので、延々と続くものではありませんが、その症状が心身に悪影響を及ぼす場合には、その時々に対応してゆく必要も出てきます。

 

女性ホルモンでも、更年期に見られる症状に深く関連してくるのが、エストロゲンになります。

更年期に始まるエストロゲン欠乏は、多くの影響を女性に与えるのです。

代表的なのは、自律神経の乱れです。

更年期に入るまでは、脳で分泌される性腺刺激ホルモンの命をうけて、卵巣が女性ホルモンを作り出します。

それが更年期に入り卵巣機能が低下すると、女性ホルモンが分泌されにくくなるため、代わりに脳から性腺刺激ホルモンが過剰に分泌されます。

これによって、女性ホルモンの分泌がさらに減少するだけではなく、自律神経にも影響を与えてしまいます。

そのため、精神のバランスが不安定になり、時には、うつ状態になることもあるんです。

 

また、女性は仕事や育児などで常日頃からストレスを感じていますので、この状況に更年期が重なると、症状はさらに悪化してしまうこともあります。

いつもイライラする、カラダがほてっている、暑くもないのに汗をかくことが多いといった症状が続いたら、

更年期に入ったかもしれないと考えて、心とカラダをいたわるようにしましょう!

普段から頑張り過ぎの方は、少し肩の力を抜いてくださいね。

 

更年期に起きやすい薄毛の特徴

女性ホルモンであるエストロゲン減少によって、更年期の女性はさまざま影響を受けますが、頭皮や髪も例外ではありません。

エストロゲンの役割の1つは、「髪の成長と持続」です。

髪の毛は、成長期→退行期→休止期という順番で、4~6年周期で生まれ変わっていますが、抜け毛や細毛など、健康的ではない髪の毛が増えてきたら、このサイクルがかなり乱れているかもしれません。

つまり、これまで薄毛などの悩みがなかった人でも、エストロゲンが減少することによって髪の成長サイクルが乱れて、細毛や抜け毛が増えるといったことにつながる可能性があるのです。

 

また、先ほどお話しした自立神経の乱れも、頭皮や髪の健康状態に大きくかかわってきます。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、普段はこの2つが絶妙なバランスを保っているのですが、バランスが崩れてしまうと交感神経が優位になる傾向が・・・。

体を緊張させる交感神経というのは、頭皮の血管にも影響を与えます。

頭皮の血管が緊張した状態、つまり収縮してしまうと、髪の毛に栄養が十分に行き渡らなくなり、エストロゲンの影響と同じように、抜け毛、頭皮の乾燥などの髪のトラブルが発生するのです。

 

さらに、発汗や皮脂の分泌量まで狂ってしまうため、汚れや余分な皮脂が毛穴に詰まりやすくなり、髪はどんどん弱って細くなってゆきますし、髪を産み出す毛母細胞の活動も鈍くなります。

更年期に入って症状が出てからヘアケアするのも重要ですが、それ以前からストレス発散、規則正しい生活、栄養バランスに優れた食事を心がけていれば、ホルモンバランスの乱れをある程度食い止めることはできるそうです。

このページを読み終わったら、更年期に負けないための生活改善方法を確認して、いつまでも健康的な頭皮と美しい髪を保ちましょう!